第18回SMILE PROJECTレポート

第18回ウイルスバスター SMILE PROJECT メンバーの伊藤祐樹です。
18回目となる今回は、7月4日(金)から2泊3日の日程にて、気仙沼市および大島へ社員16名で参加して参りました。 以下、活動についてご報告させて頂きます。

■1日目 初日は早朝の新幹線で東京から移動し、観光協会の方のご案内のもと気仙沼市および陸前高田市を回り、見学と現地の方々から当時の状況のお話しを伺いました。私自身、震災後はじめて被災地への訪問だったのですが、すでに3年以上が経過していることもあり、ぱっと見の印象としては大分復旧しているのだなと感じました。しかし、現地の方々から生のお話しを聞き、当時のまま残る建物や、復旧作業の過程を見ることで被害の大きさを知り、表面的には整備されつつあるものの、本質的な復興はまだまだ途上であることを知りました。特に向洋高校は当時の状況に近い形で残っており、見学する中で津波被害の大きさを痛感しました。辺りは何もなく、胸を打つ思いは忘れられません。陸前高田市ではNHKの番組にも取り上げられた米沢商会さんを見学させて頂き、お話を伺う中で、津波体験の生の声と恐ろしさを知りました。陸前高田市では希望のかけ橋も印象的でした。津波被害が多く辺り一帯なにもないエリアでしたので存在感がすごかったです。他にも何か所か見学を行いましたが、3年が経った今でも爪痕は各所に大きく残っており、テレビの報道で目にするものとは異なり、言い様のない思いを気持ちに包まれました。

■2日目 翌日は、大島へ移動しヤマヨ水産さんで牡蠣の養殖業のお手伝いをさせて頂きました。我々がお手伝いさせて頂いた工程は、出荷手前の段階で水揚げされた牡蠣を成長を促す為、縄に付け直すための一連の作業となりました。この作業を一日、少しでもお役に立つことができればという思いでお手伝いさせて頂きました。作業以外では牡蠣の養殖の過程をご説明頂き、大変貴重な体験をさせて頂くことができました。夕方からは現地の漁師さんたちとのバーベキューを行い、多くのお話を伺うことができました。震災直後の状況や今の復興状況、現地の方々から見た課題点など、メディアの報道等、外からでは見えない部分が多く、直接のコミュニケーションを通じ、自分たちにできることについて考える機会となりました。

■3日目 最終日は、気仙沼へ戻り、気仙沼図書館にて現地の高校生向けに、我々の職業紹介と、キャリア相談会を実施しました。様々な職種のメンバーが参加していたこともあり、トレンドマイクロという範囲でなく会社がどのような形で成り立っているかをイメージもって頂く機会とすることができたのではないかと思います。進路について悩みを抱える現地の高校生と対話することで、何らかの気づきや視野を広げるお手伝いができていれば嬉しいです。個人的にはボランティアというと、どちらかというと作業のお手伝いを行うイメージが強かったのですが、こうした形で現地の方々への支援をすることもできるということは大きな気づきとして得ることができました。

■SMILE PROJECTを終えて 全体を通して、震災の影響は今も尚大きいということを再認識しました。継続的な支援を実施することは必要と思いますが、3年が経った今では震災直後とは異なる性質の支援が求められる状況にあることを強く認識しました。 強く印象に残ったことは、現地の方々から伺った震災直後は多くのボランティアの人たちが来ていたが、今では随分と少なくなり、それにより寂しさを感じていると仰っていることでした。会話の中で耳にした通りすがりのボランティアという言葉が忘れられません。今、必要とされていることは物質的な支援よりも精神的な部分を含め接点を増やすことにあるのだということを感じました。震災直後の事情は異なりますので、復興支援として求められるフェーズも異なるところへきていると思いますが、SMILE PROJECTを通じて今後も会社として継続的な支援ができれば素晴らしいと思います。

活動年月日 2014年7月4日(金)~7月6日(日)