新宿区、シングルベンダによる多層防御で脅威への迅速な意思決定と対処を実現

~セキュリティ製品の相互連携により、防御力の強化と運用負荷を軽減~

2018年9月18日

トレンドマイクロ株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長 兼 CEO:エバ・チェン、東証一部:4704、以下、トレンドマイクロ)は、新宿区(区長:吉住 健一)が、トレンドマイクロの多層防御を実現するソリューション群を採用し、脅威への迅速な意思決定と対処を包括的に実現したことを発表します。本ソリューションは、NECが構築し2018年4月より新宿区にて稼働しています。

新宿区では、幅広い施策を推進する上で、大規模な全庁プライベートクラウド基盤を自治体では先駆けて導入し、PCの仮想化やSkype の導入など、ICTを積極的に活用しています。また、情報セキュリティの面でも自治体ICTのベストプラクティスを模索しながら、様々な対策を積極的に講じています。しかし、近年、情報セキュリティに対する脅威がさらに巧妙化しており、改めて対策を見直す必要性を感じていました。そこで、NECによるプライベートクラウド基盤の刷新とともに、トレンドマイクロのソリューション群を用いた多層防御を導入しました。

従来、新宿区はゲートウェイ、ネットワーク、エンドポイントの各層に異なるベンダのセキュリティ製品を導入して多層防御を実現していました。しかし、脅威と疑われる通信をゲートウェイで特定したにも関わらず、その先のエンドポイントでは検知している形跡がないなど、各層で確認されたセキュリティイベントを製品間で相関的に分析、活用することが困難でした。そのため、脅威の全体像を把握することも難しく、リスクや原因、影響範囲の迅速な分析、究明に課題を感じていました。
加えて、攻撃を検知した際に被害の有無の確認が即時にできないため、対処への迅速かつ効果的な意思決定も難しく、セキュリティ製品からの警告を受け取ると、夜間、休日問わず担当者が駆け付けて、各種機器の状況を手作業で確認するといった非効率的な対応を行っていました。人の力量と判断に頼った運用体制であるため、対処を行っている間にも被害が拡大する可能性があり、脅威への迅速な対処という面でも大きな懸念がありました。

これらの課題を解決するために、新宿区は情報セキュリティ対策を大幅に刷新することにしました。これまでの異なるベンダ製品による複合的な対策ではなく、システム全体の各層における情報セキュリティ対策をトレンドマイクロのソリューション群で包括的に保護する多層防御を採用することにしました。本ソリューション群を活用することで、ゲートウェイ、ネットワーク、エンドポイントの各層の製品が相互連携し初動対処を自動化することで、防御力の強化のみならず運用負荷の軽減も実現しました。これらにより、システム全体で脅威を総合的かつ相関的に把握でき、対処に向けた迅速な意思決定が可能になりました。

具体的には、ネットワーク内部を可視化する「Deep Discovery Inspector」が新たな脅威を検知した際には、その脅威に対応した独自のルールを自動生成し、エンドポイントを保護する「ウイルスバスター コーポレートエディション XG」や、サーバを保護する「Trend Micro Deep Security」などに配信し、最新の脅威への迅速な初動対応を行います。さらに、NECのSDN(Software-Defined Networking)ソリューションと連携することで、感染端末の通信をネットワーク機器が自動的に遮断します。各製品から上がる警告を総合的に見ることにより、脅威の影響範囲を即時に遠隔で可視化でき、以前のように昼夜問わず現場に駆けつけて確認するといった運用負荷も排除しました。さらに、専門性の高いエンジニアによるサポートが受けられる「Trend Micro Premium Service for Enterprise」とNECによる24時間365日の監視サービスを連携させたサポート体制を活用し、セキュリティ専門家の知見を取り入れた安全なICT環境の構築・運用を実現しました。

今回の情報セキュリティ対策の刷新にあたり、新宿区よりトレンドマイクロが、ゲートウェイ、ネットワーク、エンドポイントまで、多層防御を構築するうえで必要なソリューションを幅広く提供している点や、セキュリティ専業ベンダならではの実績のある技術、他社製品も含めた製品間連携による脅威への自動的な対応と防御が実現できる点が評価されました。

新宿区では、自組織に最適な情報セキュリティ対策を引き続き追求し、トレンドマイクロはこの新宿区の取り組みを今後も全力で支援していきます。

本事例の詳細および情報セキュリティ対策イメージ図はこちら

■製品・サービス詳細
Deep Discovery Inspector
Trend Micro Deep Security
ウイルスバスター コーポレートエディション XG
Trend Micro Premium Service for Enterprise

※ 本リリースは、2018年9月18日現在の情報をもとに作成されたものです。今後、価格の変更、仕様の変更、バージョンアップ等により、内容の全部もしくは一部に変更が生じる可能性があります。
※TREND MICRO、Trend Micro Deep Security、Deep Security、Deep Discovery Inspector、Deep Discovery、ウイルスバスター、およびXGenは、トレンドマイクロ株式会社の登録商標です。各社の社名、製品名およびサービス名は、各社の商標または登録商標です。