年頭所感

2014年1月6日

トレンドマイクロ株式会社
取締役副社長
大三川 彰彦

2014年の新春を迎え、謹んでお慶びを申し上げますとともに、日ごろからの当社に対するご支援に厚く御礼申し上げます。

2013年は、「トレンドマイクロ スマートプロテクション戦略」のもと、「クラウドと仮想化」「サイバー攻撃」「コンシューマライゼーション」の3分野において、包括的で確実性の高いセキュリティ対策を展開してまいりました。「クラウドと仮想化」対策分野においては、VMwareやアマゾン ウェブ サービスなど、仮想化・クラウド事業パートナーとの協業をより一層強化しました。また、「サイバー攻撃」対策分野においては、「カスタム ディフェンス」のコンセプトのもと、標的型サイバー攻撃に対する新たな製品「Deep Discovery Advisor」を発表しました。Deep Discoveryシリーズは、個々の企業に最適な防御を実現する対策として、広島県庁や沖縄県立総合教育センターをはじめとする多くの企業や組織で採用されました(※1)。「コンシューマライゼーション」分野では、安全で利便性の高いファイル共有を実現する企業向けファイル共有ソリューション「Trend Micro SafeSync for Enterprise」の発表など、ソリューション拡充を実施しました。
また、国際警察組織であるインターポールをはじめとした各種団体と協力関係を構築し(※2)、トレンドマイクロのセキュリティインテリジェンスを広く提供する基盤を強化した一年でした。

さて、2014年はどうでしょうか。色々と注目されているキーワードがありますが、私が注目しているキーワードの一つが、IoE(Internet of Everything)です。私たちの身の回りに存在するあらゆるものが情報をインプット/アウトプットするようになり、インターネットを通じて情報を集約できるようになります。企業が扱う情報量は爆発的に増大しますし、センシティブな情報も集まるようになるでしょう。当然のことながら、情報セキュリティリスクも増大します。IoEによってビジネスや社会にイノベーションを引き起こすためにも、情報セキュリティの強化は不可欠といえます。

SDxも2014年に注目したいキーワードです。SDN(Software Defined Network)やSDDC(Software Defined Data Center)など、ソフトウェアベースの新しい制御技術です。ネットワークやデータセンタを支える仕組みが変わるということは、同時にセキュリティ対策も変わっていくことは言うまでもありません。

IoEやSDxをはじめ、企業や社会の情報インフラは、どんどん変化していきます。私たちはパートナーの皆様と共に、より強固な次世代の情報インフラを創り上げていく活動を推進していきます。これまでトレンドマイクロは、お客様の環境に最適でエコシステムを実現するソリューションを提供することに尽力して参りました。2014年は、さらにそれを加速し拡大していく所存です。

その礎となるのが、トレンドマイクロが約10年前に提唱し、継続的に技術開発・改良を進めてきた「Trend Micro Smart Protection Network(SPN)」です。SPNは、世界中から収集した脅威に関連する大量のデータを日々分析し、独自のクラウド技術と分析手法を駆使して、物理、仮想、 クラウド、モバイルといった様々な環境に、迅速かつ最適な形でクラウドからソリューションを提供します。2014年はSPN関連サービスを拡充し、お客様に最適なセキュリティソリューションをご提供することをお約束します。

トレンドマイクロは、これらを通じ、セキュリティの専門家「スレット ディフェンス エキスパート」として、最先端のセキュリティ技術を開発し、お客様の環境を守る最適なソリューションを継続して提供していきます。

<関連ニュースリリースリンク>
※1 広島県庁、県内約80拠点の標的型サイバー攻撃対策にネットワーク監視製品「Deep Discovery Inspector」を採用

    沖縄県教育委員会、トレンドマイクロの標的型攻撃対策製品を採用

※2 トレンドマイクロ、国際警察組織インターポールと協力関係を構築


※ TREND MICRO、カスタム ディフェンス、Deep Discovery、Deep Discovery Advisor、Deep Discovery Inspector、SafeSync、Trend Micro Smart Protection Network、およびSPNは、トレンドマイクロ株式会社の登録商標です。各社の社名および製品名は、各社の商標または登録商標です。