トレンドマイクロ、新たなサイバーセキュリティの時代に向けた新戦略を発表

~AIの活用とGlobalパートナーとの連携で「プロアクティブセキュリティ」を推進~

2025年4月30日

トレンドマイクロ株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長 兼 CEO:エバ・チェン 東証プライム:4704、以下、トレンドマイクロ)は、当社の戦略発表の場として、トレンドマイクロとして初となる全世界に向けたセキュリティバーチャルイベント「The Future is Proactive Security」を4月17日(ライブ配信)・24日(日本語吹き替え配信)に開催したことをお知らします。

「The Future is Proactive Security」オンデマンド配信(日本語吹き替え)はこちら

イベントではトレンドマイクロのエグゼクティブによる基調講演のほか、業界アナリストや、先進的なセキュリティの取り組みを推進している法人組織の最高情報責任者(CIO)、最高技術責任者(CTO)が登壇しました。イベントでの主な登壇内容は以下の通りです。

まずイベントのオープニングでは、トレンドマイクロの代表取締役社長兼CEOエバ・チェンが登場し、トレンドマイクロの新たなビジョンを示すタグライン「Proactive security starts here」を発表するとともに、次のように語りました。
「新しい技術の革新とともに今日のサイバー攻撃者もAIを活用し、アタックサーフェスは拡大し続けています。一方でセキュリティ従事者は深刻化する脅威と限られたリソースのバランスを取る必要に迫られています。このような状況を打破するためには、従来の事後対応型のセキュリティだけではもはや十分ではなく、企業全体とサイバーセキュリティリスクを俯瞰する新しい視点を持つことが必要となってきます。それを実現するためには攻撃経路を予測し、サイバーセキュリティのニーズに合わせたリスク軽減策を実行する優先順位付けが鍵となります。これからの時代のサイバーセキュリティは、サイバー攻撃の一歩先を行くために、このようなプロアクティブ(能動的)な対処が求められてきます。今日はまずその最初のステップとして、みなさんと共に今ここから新たなサイバーセキュリティの時代に向けて始動していきたいと思います」。

トレンドマイクロ 代表取締役社長兼CEO エバ・チェン

トレンドマイクロ 代表取締役社長兼CEO エバ・チェン

次にトレンドマイクロの最高執行責任者(COO)ケビン・シムザーが登壇しました。トレンドマイクロの企業プロフィールを改めて振り返り、米国以外の日本に本社を置くサイバーセキュリティ専門企業である点や50万以上の法人顧客へのソリューション提供に加えて、XDR、ASM、エンドポイント、メール、ネットワーク、クラウドなど多岐にわたる領域におけるセキュリティ技術の開発と市場からの信頼と評価について話しました。
さらに、トレンドマイクロの新たな戦略をイベントのビジュアルテーマにもなっているチェスに例えながら、相手の動きを予測し盤面をコントロールすることが勝利の秘訣となり、この戦略と先見性はトレンドマイクロが進める戦略と同じものであると改めて強調しました。また、これまでのセキュリティ市場では、脅威からの保護、検出、事後対応に焦点を当てており、その結果、様々な種類のテクノロジーや異なるツールを作り出すこととなり、それらが十分に統合されないままサイロな環境を作り出してしまったと語り、それが故にSOCやセキュリティオペレーションセンターに多大な負荷が生じている状況になっていると説明しました。それらの解決策として、トレンドマイクロが新たに掲げる「プロアクティブセキュリティ」が鍵となる時代の到来を告げ、セキュリティオペレーションに保護、検出、事後対応を容易に統合できる包括的なプラットフォームへの移行を呼びかけました。さらにこのプロアクティブセキュリティを強化する上で不可欠となるAIなどの最新鋭のテクノロジーの活用にあたり、NVIDIAをはじめとする様々なGlobalパートナーとの連携を加速させ、顧客である法人組織の競争力を高めビジネスのパフォーマンス向上を支援するセキュリティを提供していくと語りました。最新鋭のテクノロジーを組み込んだ包括的なプラットフォームはリスクを軽減するだけではなく、その過程でのコストを軽減できる点にもメリットがあり、これは組織の経営層にとっても重要なポイントになると述べました。
※2025年3月現在

トレンドマイクロ 最高執行責任者(COO)ケビン・シムザー

トレンドマイクロ 最高執行責任者(COO)ケビン・シムザー

ケビン・シムザーの登壇を受けて、トレンドマイクロの最高エンタープライズプラットフォーム責任者(CEPO)レイチェル・ジンが、プロアクティブセキュリティを実現するための具体的なソリューションについて説明しました。AIの革命がビジネスに大きな変革をもたらし、その結果、新たな脅威を生み出していることを指摘した上で、それに対抗するためには予測して先手を打つこと、つまりプロアクティブセキュリティが重要な鍵になると改めて述べました。そしてこのプロアクティブセキュリティを実現する上で、以下3つの要素が重視されると説明しました。

・可視化:
見えないものを守ることはできないため、各センサーからのテレメトリデータを環境全体で収集し、サードパーティのセンサーと統合することで視認性を拡大させる。それによりすべての資産、既知の脅威、管理されているもの・管理されていないものも特定することができ、中央集約化された資産管理を簡素化することで、全ての資産におけるリスクの評価が可能となる。

・優先順位付け:
セキュリティエコシステムを通じて流れてくる大量のデータやアラートから、ノイズを切り分けるのは非常に負荷のかかるプロセスになる。セキュリティチームが最も重要な業務に集中できるよう、アラートやタスクに優先順位を付け、それを可視化する。

・緩和策:
明らかになったリスクに対して適切な対処をすることも重要な一方で、サイバー攻撃者の視点に立って考えることも必須となる。潜在的な侵入ポイントをマッピングし、攻撃経路を予測しそれに対処することで明確で実効可能、かつ強力な緩和策への対処に繋がる。

レイチェル・ジンは、この3つを組み合わせることで、セキュリティリーダーが脅威を積極的に予測し、未然に防ぐ手助けとなると示し、トレンドマイクロが提供するエンタープライズサイバーセキュリティプラットフォーム「Trend Vision One™ 」を介して、このプロアクティブセキュリティの実現に貢献していくと語りました。「Trend Vision One」はセキュリティに特化したAIエージェント「Trend Cybertron(トレンド サイバトロン)」を搭載しており、攻撃経路の予測やアタックサーフェスマネジメントを含む可視化、リスクの優先順位付け、軽減策の提示と実施を行うCyber Risk Exposure Management(CREM)などに活用されています。

トレンドマイクロ 最高エンタープライズプラットフォーム責任者(CEPO) レイチェル・ジン

トレンドマイクロ 最高エンタープライズプラットフォーム責任者(CEPO) レイチェル・ジン

※2025年4月30日現在の情報をもとに作成したものです。今後、内容の全部もしくは一部に変更が生じる可能性があります。
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