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第61回SMILE PROJECTに続き、能登半島地震の被災地である能登町・珠洲市を訪れました。
日程:2024年6月20日~6月24日
参加メンバー:7名
<活動内容>
■1日目:能登町役場訪問 → 輪島市の被害状況視察
のと里山空港到着後、能登町役場へ。地震発生から約半年経ちますが、役場へ向かう道は凸凹や亀裂、片側通行止めなど手つかずの被害があちこちで見られました。倒壊した家屋も撤去されることもなく、解体もまだ始まっていないようでした。
今回、能登町役場の方々に町の現状についてお話を聞くことができました。復興推進課の灰谷さん曰く、現在はまだ復旧の段階であり復興にむけて舵をきれるのはまだまだ時間がかかるとのこと。ただこのような不幸な状況ではあるが、そのような中で都会の方々をはじめ、全国の方々が能登に目を向けてくれたことは大変にありがたい。この出来事をきっかけに若い世代に繋げていけるかたちで復興できれば、とおっしゃっていたのが印象的でした。
空港から能登町役場までの車窓より
能登町役場
復興推進課の方々にお話を伺う様子
エントランスに掲げられた、地元高校生による旗
能登町役場を後にし、輪島の被害状況を視察。有名な輪島の朝市があった場所は地震後の火事で辺り一面焼け野原であり、倒壊を免れた建物がポツンと残されていました。この光景は前回4月に訪れた時となんら変わっていないそうです。そんな中、地元の中学生たちが部活の帰りでしょうか、災害現場の前で自転車を止めて立ち話をしている光景を見かけました。当たり前なのですが、このような状況の中でも普通の生活がある人々がいること、痛ましい現場とのアンバランスな光景に何とも言えない気持ちになりました。
朝市があった場所の現在の様子
■2日目:終日、珠洲市のボランティアセンターでの活動
能登里山空港から発着のボランティアバスに乗り、1時間ほどかけて珠洲市災害ボランティアセンターへ。金沢発着のボランティアバスで参加されている方々と合流し、依頼があった場所へいくつものグループに分かれて派遣されました。
私はトレンドマイクロの4名を含めた計8名のチームで活動を行いました。午前中は一般のお宅にて裏山に面している車庫裏の側溝の掃除、午後は珠洲市宝立町の法住寺にて、震災で崩れた石階段の修復のための土を土嚢にいれて階段中腹まで運ぶ作業を行いました。山の中にある古いお寺なので、損壊場所近くまで重機などが入ることができません。復旧には多くの人手が必要であることを痛感しました。
一緒に活動をした方々の中に、北海道や神奈川県などから長期にわたって珠洲市でボランティア活動をされている方がいらっしゃいました。現役を引退されている年配の方、会社の有給を利用して自家用車で駆けつけられた方など様々で、これまで参加された他の地域のボランティア活動についてもお話を伺うことができました。
作業後ボランティアセンターの軽トラに乗って帰る途中、年配の女性がこちらにむかって会釈をしてくださいました。1日の疲れが吹き飛ぶような温かい気持ちになりました。
北海道からのボランティアメンバーと
■3日目:終日、能登町での宿泊場所『土とDISCO』さんにて活動
能登半島地震のボランティア数が他の被災地より少ないといわれる所以に、半島という交通ハンデの他、せっかく申し出ていただいても受入態勢が整っていない、とりわけ宿泊場所が確保できないという理由があるそうです。そこで3日目は、今回の宿である『土とDISCO』さん宅の裏山の土砂崩れの修復作業支援と使っていなかった蔵の掃除や片付けを行いました。蔵は今後ボランティア等で能登町にくる人が泊まれるように寝床として利用するそうです。
土と埃だらけの蔵を水拭きする様子
お手伝いをしてくれる宿のお子さん
■4日目:帰京
初めての参加ではありましたが、当初の不安であった足手まといになったらどうしよう、などと思う暇もなくあっという間に日程が終わりました。短い期間ではありましたが、多くの人と交流し共に支え合うことの大切さを学んだような気がします。被災地の方々の思いや珠洲のボランティアで共に活動をした方々の経験談は、今後の私の人生において広い視野を養うことの重要性を再認識させてくれました。
前述の灰谷さんから頂いた名刺には、#綺麗な能登を知ってほしい、とありました。今後も能登が綺麗を取り戻す活動に機会があれば参加したいと思います。
第62回スマイルプロジェクト 参加メンバー 長谷川千春