第8回SMILE PROJECTレポート

第8回 ウイルスバスター SMILE PROJECTは、気仙沼大島へ行ってきました。
8回目となる今回は、まだまだ暑さの終わる気配を感じさせない真夏日の中、8月10日(金)から現地2泊の日程にて、社員14名で参加してきました。

■8月10日(金)ボランティア初日 早朝に東京を出発し気仙沼へ移動。気仙沼よりフェリーに乗り、お昼に快晴の大島へ到着しました。軽めの昼食後、大島公民館にて早速ボランティア活動を開始。 初日の大島では小学生を対象としたiPad 教室を実施しました。低学年向けおよび高学年向けとして合計2回の開催に20名近い子供たちが参加してくれました。 前回のiPad教室に参加してくれ、今回リピータの子供たち、また初めてiPadに触れる子供たち。iPadのゲームでみんなタイム競ったり、iPad先生を参考にして折り紙で動物を作り、動物園をオープンしたり。みな満面の笑みで楽しんでくれました。 また、同時開催のPCサポート教室には、数台のパソコンが持ち込まれスマイルプロジェクトメンバーの中でも優秀なメンバーが修理作業を実施しました。 パソコンが起動しない、とのことで試行錯誤の上、ちょっと時間がかかってしまいましたが、おかげさまでなんとかパソコンの起動を確認!!無事に白いウイルスバスター君と一緒に持ち主の元へ帰宅して行きました。かなり年季の入ったワープロ君も持ち込まれたのですが、さすがにそちらは何も手をつけられませんでした。持ち込んでくださった方、お力添えできず申し訳ございませんでした。
ということで、初日終了。お疲れ様でした。

■8月11日(土)2日目 大島は今日も快晴。でも東京に比べると少し過ごしやすいかな? 2日目は海沿いにある「ゆきさん」家の田んぼの水路確保作業です。場所は唯一宮城県で海開きをしている小田の浜から少し先の田中浜の近くです。例年であれば小田の浜同様、海水浴でにぎわう海岸なのでしょうが、今はまだ瓦礫の退避場所となっており、立ち入りすらできません。いつになったらこの海岸でまた泳ぐことができるでしょうか?その願いを込め、ときどき潮風を感じながら・・・かなりの猛暑の中の力仕事でした。
少し先の丘の上には柚子畑が広がり、その下には一面の田んぼ。秋の収穫時にはたわわに実った稲穂が、、、本来であればそのような景色なのでしょうが、津波から一転、「ゆきさん」曰く、あと数年は元通りにはならないでしょう、と。
そんなだだっ広い状態の(もと)田んぼにて水路を確保すべく、ヘドロにまみれた土の撤去作業でした。 水路は広すぎず深すぎず幅・深さとも45センチくらいだったでしょうか。縦横無尽に生える雑草を刈り取るメンバー。海水や瓦礫が混ざり固くなった土を耕すメンバー。その瓦礫とヘドロまみれの土を掘るメンバー。掘り上げた土を高台まで搬送するするメンバー。ときどき掘りおこされる木片や茶碗やお皿の陶器。いつの間にかメンバーにて役割分担ができ、余計な言葉を発することも無く黙々と作業に没頭・・・。
そうこうしているうちに、気がつけば50メートルくらいの水路が確保できました。夕方に雨が降ってきたので、作業は一旦中止。僕らメンバーにはちょっと救いの雨だったかな。正直いうとメンバーの体力は限界だったと思います。
結局雨は激しくなり、その後は「ゆきさん」家の片づけ。海水につかった居間、土間の片づけのお手伝い。休憩タイムには「ゆきさん」からのおはなし。テレビや新聞では伝えられない事をたくさん教えてもらいました。
夜は2年ぶりに再開した気仙沼の花火大会を大島から観賞。大島は小雨が降りましたが雲の間からなんとか花火は見えました。。
2日目終了。お疲れ様でした。

■8月12日(日)ボランティア最終日 大島は引き続きの小雨。
あっという間の最終日。今日は大島に別れを告げ、気仙沼から陸前高田に移動です。移動中のフェリーの中では大島のカモメたちに「また来るね」とメンバー全員熱い約束を。
気仙沼へ戻ってくると空は晴れ模様に。
最終日は力作業としての支援作業は無く、被災地めぐりでした。気仙沼からバスで陸前高田に移動し、4階建ての市役所から奇跡の一本松をめぐり、それぞれ黙とう。決して忘れることのできない風景を目に焼き付けました。再び気仙沼に戻り、フェンシング男子フルーレ団体銀メダリスト(気仙沼出身!)も参加したお祭りに参加。メンバーそれぞれ復興支援の一貫としてお祭りを楽しみました。
その後、東京への帰路につき、第8回のSMILE PROJECTは3日間の日程を終了しました。

■第8回ウイルスバスタ SMILE PROJECT このボランティアに参加する前は、恐れ多くも「何か現地の方たちに役に立つことをしたい」と意気込んでいました。が東京に戻った今、自問しております。
iPad教室に参加してくれた子供たち、決して茶化してはいけない事実を面白おかしく話してくれたゆきさん。僕らはあなた達に SMILE をあげることができたのでしょうか? 正直、僕らメンバーはいま、その答えがわかりません。ただ、間違いなく言えることは僕らプロジェクトメンバー全員が大島の子供たち、ゆきさん、気仙沼の人たちから 逆に元気とスマイルををもらったことは間違いありません。
大島の子供たち、ゆきさん、ありがとう、また行きますね。
By プロジェクトメンバー 須貝 周授

活動年月日:2012年8月10日(金)~12日(日)