第44回SMILE PROJECTレポート

2011年3月11日の東日本大震災から8年。
第44回を迎えたスマイルプロジェクトのメンバーとして参加しましたエンタープライズCSM部の川越がレポートいたします。
2019年3月22日から24日まで東京、名古屋、福岡から男女8名で気仙沼市、気仙沼大島、陸前高田市へ伺いました。

■想いと命を継なぐ
震災から8年、命とは何か、復興とは何か、過去のスマイルプロジェクトでも何度もお世話になっている方々から伝えられる言葉にはその重みと尊さを感じ、また、何度となくその先にある想いや希望に気づかさせられました。

今回我々は続けてきた活動の根底となる被災地について、復興について、私をはじめとする初めて参加するメンバー、過去にも参加したメンバー含め事前に調べ、道中でメンバー同士で認識を新たにし、話し合いました。
これまで何故我々が活動を続けているのかの答えとは、また被災地の方々が伝えたい想いとは、命を後世に継なぐためにできることを模索していることなのだとわたしにはそう感じられました。

■あの日も雪が
陸前高田市では、ビルの屋上の上で一命を取り止めた話をしていただいた米沢商会の米沢さんから当時の様子をお聞きしましたが、我々がお訪ねした日は突風吹き荒れる寒い中でした。
震災当日の津波が押し寄せる際もこんな風が津波と一緒にと語られる話に、当時にタイムスリップした感覚でその恐怖や悲しみを追体験できたと思えました。

米沢商会の米沢さんに当時の様子を語っていただく

また、気仙沼市では被災した向洋高校を見学した際にも屋上についた時には雪が舞い、ものすごい風が吹き体が吹き飛ばされそうになるのを堪えながら、被災者の当時に想いを馳せお話を伺うことができました。
記録映像や、語り部の方々からの話しに改めて自然災害への人類の無力さと教訓を感じた次第です。
そして、同時に後世へ何を伝えていくのか、同じ過ちや後悔がないようにするにはどうしたらいいのかを考えました。
陸前高田市で参加した桜ライン311の桜の植樹活動も後世に津波の被害を伝え、また活動を続けることで関わる様々な方への想いの伝播を、地域のつながりを継なげていくことなんだろうと感じました。

大島への橋がかかったことで運行を終えるフェリーにて大島へ

伝承館となっている向洋高校を見学

■またいつか
今回のメンバーで過去にもスマイルプロジェクトに参加された方からは、町の様子が以前と比べ物にならないくらい変わってきていると聞きました。
津波に飲み込まれた土地は、かさ上げされ、防潮堤が築かれ、新たな家や、店舗が建ち、橋が架かり。
またいつの日か来るだろう津波に備えるのと、町の復興が着実に進んでいる。
わたしもまたいつか植樹に参加させていただいた桜の木を家族を連れて見にきたいと思います。
そして、その時に変わりゆく町を、賑わいを取り戻した町を見にきたいと思います。
また、伝えていただいた想いをわたしも周りの多くの人に伝えることで想いを維なぎこの活動も次に継ないでいけるようサポートしていきたいと思います。
そして、またいつか次の世代に想いがつなげられるような活動に参加できたらと考えています。

桜ライン311での植樹活動

最後に、温かく迎えていただいた気仙沼観光コンベンション協会の熊谷さん、米沢商会の米沢さん、すがとよ酒店の菅原文子さん、明海荘のお父さん、お母さん、大島の皆さま、気仙沼市の皆さま、陸前高田市の皆さま、桜ライン311の皆さま本当にお世話になりました。
そして、共に本プロジェクトに参加した同僚、事務局の皆さまに深く御礼申し上げます。

図書館に寄贈した移動式図書館の前で

<第44回ウイルスバスター スマイルプロジェクト>
実施日:2019年3月22~24日
訪問先:気仙沼・陸前高田市

<活動日程>
1日目
観光コンベンション協会 熊谷さん(語り部)
米沢商会 米沢祐一さん(語り部)
すがとよ酒店(語り部)

2日目
桜ライン311(植樹)
フェリーにて大島明海荘へ

3日目
向洋高校(ちょいのぞき見学会)
気仙沼図書館(見学)