ドクシングとは?

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ドクシングは「dropping dox(ドックスを公開する)」(「dox(ドックス)」は文書を意味する俗語)の略で、自宅住所、電話番号、財務情報などの個人情報を被害者の同意なしに収集し、公開する悪質な行為です。

ドクシングの定義

ドクシングとは、本名、住所、プライベートなメッセージなどの個人情報を探し集め、本人の同意なしに公に共有する行為を指します。多くの場合、相手を脅したり、恥をかかせたり、危険にさらしたりすることを目的としています。

この言葉が注目を集め始めたのは1990年代で、当時ハッカーの間ではライバルのユーザ名の裏に隠れている身元を暴くという行為がよく見られました。相手の身元を明かすことで、匿名性を奪い、当局を含む他者に対して無防備な状態に追い込むことができました。

今日、残念なことに、ドクシングはオンライン上の紛争においてよく見られる戦術となっています。特に自分と相容れない考えや意見を持つ人を標的にするために用いられることが多くなっています。

英国ではドクシングは違法か?

英国では、ドクシングは違法となる場合があります。ドクシングを禁止する特定の法律はないものの、2018年のData Protection Act(データ保護法)、1988年のMalicious Communications Act(悪意ある通信法)、または1997年のProtection from Harassment Act(嫌がらせ防止法)に抵触するおそれがあります。個人情報が同意なく共有され、嫌がらせ、脅迫、または危害に発展した場合は、犯罪行為と見なされる可能性があります。

有罪となった場合は、罰金または禁錮刑が科される可能性があります。身を守るためには、インターネット上で公開する個人情報を極力減らし、被害を受けた場合は当局に報告してください。オンラインプライバシーに関する懸念の高まりを受け、英国の法律はドクシングにより効果的に対処できるよう進化を続けています。

ドクシングの手法

ドクサー(ドクシングを行う人)は、さまざまな戦術を用いて、一般に公開されている情報源や保護が不十分な情報源から個人情報を収集します。

ユーザ名の追跡

複数のプラットフォームで同じユーザ名を使用していると、ドクサーはオンライン上のプロフィール同士を簡単に結びつけ、標的のオンライン活動の全体像を組み立てることができます。

ソーシャルメディアプロファイリング

ソーシャルメディアのアカウントを公開している場合、そのアカウントに投稿した情報は誰でも閲覧できます。閲覧できる情報には、位置情報タグ、家族や友人の写真、仕事の詳細のほかに、ペットの名前といった些細な情報などがあります。そうした情報は、個人のプロフィールをつなぎ合わせたり、セキュリティの質問への回答を推測して所有する他のアカウントを乗っ取ったりするのに役立つ貴重な手がかりとなる可能性があります。

IPアドレスの追跡

ドクサーは、複数の方法で標的のIPアドレスを突き止め、そのおおよその地理的な位置を推定することができます。その後、標的のインターネットサービスプロバイダ(ISP)に対してソーシャルエンジニアリング手法を用いて、被害者に関するより多くの情報を入手することができます。

データスクレイピングと集約

ソフトウェアを使用して、さまざまな情報源から小さなデータポイントを収集、集約し、一見些細な情報から標的の詳細なプロファイルを構築します。

携帯電話番号の逆引き検索

電話番号を検索サービスに入力することで、その番号を氏名、住所、場合によってはその他の機密情報に結びつけることができます。

ドメイン名のWHOIS検索

標的がドメイン名を所有している場合、その情報はレジストリ内に保存されます。標的がレジストリのデータを非公開に設定していない場合、WHOIS検索という簡単な手段を用いて、登録済みの連絡先情報から氏名、電話番号、住所、メールアドレスなどの個人情報を特定することができます。

偽のメールやメッセージを用いて、標的を騙し、ログイン認証情報や連絡先などの個人情報を漏洩させることがあります。そうした情報を悪用して被害者をさらに追い詰めます。

パケットスニッフィング

標的のネットワークにアクセスできる場合、パケットスニッフィングを使用して特定のデータパケットを監視および傍受することができます。そうしたデータパケットには、パスワード、銀行口座情報、クレジットカード番号などの盗み出したい機密情報が含まれている可能性があります。

データブローカーの利用

データブローカーは、一般的にマーケティング目的で、消費者の情報を収集、分析し、他の会社に販売またはライセンス供与しています。こうしたデータブローカーは通常、個人の興味関心、趣味、人口統計情報などの入手可能なデータが含まれたプロファイルを作成します。

通常、情報は公的な情報源、第三者企業、調査、その他さまざまな情報源から入手します。

残念なことに、こうした情報はダークウェブに流出することがあり、ドクサーはわずかな金額を支払うことで悪用できます。

ドクサーが求める情報

通常、ドクサーは、標的の完全なプロファイルを構築するために、多くの場合悪意を持って、さまざまな個人情報を探し出します。

自宅住所

ドクサーが特によく探す情報の1つは、個人の自宅住所です。この情報にアクセスできると、嫌がらせや脅迫を物理的なレベルにまでエスカレートさせることができ、被害者は自宅でも安全だと感じられなくなります。

電話番号

電話番号があれば、電話やメールを通じて被害者に直接嫌がらせをすることができます。また、逆引き検索サービスを利用して、追加の個人情報を入手したり、標的になりすましてソーシャルエンジニアリング攻撃を実行したりすることもできます。

メールアドレス

メールアドレスは、さらなる嫌がらせ、フィッシング攻撃、スパムメールの足掛かりとなります。メールアドレスが漏洩すると、標的のオンラインアカウントや口座のハッキングを試みることが可能になり、多くの場合、さらなるデータ漏洩につながります。

勤務先および役職名

標的の勤務先がわかれば、ビジネスライフを標的にすることができ、雇用主に連絡して虚偽の情報を拡散することもできます。この種の嫌がらせは、評判を傷つけたり、雇用を危うくしたりすることさえあります。

財務情報

銀行口座情報やクレジットカード番号などの機密性の高い財務情報は、ドクサーにとって非常に価値のあるものです。財務データへのアクセスは、ID盗用、不正取引、恐喝につながるおそれがあります。

社会保障番号(SSN)または国民ID番号

社会保障番号や国民ID番号があれば、ID盗用、被害者名義でのクレジットアカウント開設、被害者へのなりすましによる他の機密データへのアクセスなどを行うことができ、長期にわたる金銭的および法的リスクが生じる可能性があります。

ドクシングの合法性は管轄区域によって異なります。ドクシングを明確に禁止する法律がある地域もあれば、法的にグレーゾーンに位置する地域もあります。たとえば、米国には嫌がらせやサイバーストーキングを禁止する法律があり、ドクシングにも適用される可能性がありますが、すべてのケースが起訴の法的基準を満たすわけではありません。欧州連合の一般データ保護規則(GDPR)は、個人情報が同意なしに公開されることから個人を保護するものであり、ドクシングに対するもう1つの防御壁となります。

倫理的には、ドクシングはプライバシーの有害な侵害として広く非難されています。透明性や「情報の自由」を主張する人もいますが、他人の情報を同意なしに公開することは一般的に危険かつ非倫理的であると見なされています。

ドクシングから身を守る方法

ドクシングの防止は、積極的なオンラインプライバシー対策から始まります。

ソーシャルメディアのプライバシー設定の見直し

プロフィールの公開範囲を制限し、友達リクエストは慎重に対処します。公開する個人情報の量を制限します。

強力なパスワードと2要素認証(2FA)の使用

安全なパスワードでアカウントを保護し、2FAを有効にして、セキュリティをさらに強化します。

オンラインで共有する個人情報の制限

自宅住所、電話番号、位置情報などの情報をソーシャルメディアやその他の公開プラットフォームに投稿しないようにします。

VPNの使用

仮想プライベートネットワーク(VPN)を使用すると、IPアドレスを隠すことができるため、ドクサーがオンライン活動を追跡したり、物理的な位置を特定したりすることがより困難になります。

オンライン上の個人情報の定期的な監視

定期的に自分の名前や個人情報を検索し、オンライン上に不正に投稿された情報がないか確認します。

ドメイン登録の非表示

ドメインプライバシー保護を利用してWHOISレコード内の個人情報を外部から見えないようにすることで、ドクサーが連絡先情報にアクセスするリスクを軽減します。

これらの対策を講じることで、ドクシングのリスクを軽減し、個人情報の管理を強化することができます。

ドクシングの被害を受けた場合の対処法

ドクシングの被害を受けていることに気づいたら、直ちに行動を起こすことが不可欠です。

プラットフォームまたはウェブサイトへの連絡

自分の個人情報が投稿されているサイトに情報の削除を依頼します。

当局への被害の届け出

脅迫や嫌がらせも受けている場合は、地元の法執行機関またはサイバー犯罪対策機関に届け出ます。

友人、家族、同僚への通知

身近な人たちに状況を伝えます。特に、その人たちも標的になる可能性がある場合はなおさらです。

オンラインアカウント、口座、信用報告書の監視

ドクシングはID盗用や金融詐欺につながる可能性があるため、アカウント、口座、信用報告書に通常と異なる動きがないか確認します。

必要に応じた専門家への相談

深刻な場合は、さらなる支援やアドバイスを受けるために、サイバーセキュリティの専門家に相談することを検討します。

TrendAI Vision One™ Cyber Risk Exposure Management(CREM)によるドクシング対策

ドクシングにより、個人情報や企業情報の公開がいかにして瞬時に深刻な脅威になりうるかが浮き彫りになっています。機密データが公開されると、嫌がらせ、ID盗用、さらにはより高度なサイバー攻撃につながります。

TrendAI Vision One™ Cyber Risk Exposure Management(CREM)は、TrendAI Vision One™ プラットフォームの一部で、悪用される前に漏洩リスクを検知、評価、軽減するのに役立ちます。インテリジェンスを活用したプロアクティブな分析情報によって、データ漏洩や誤設定などに関連する脆弱性を特定し、セキュリティ態勢全体を強化します。

Joe Lee

プロダクトマネジメント担当バイスプレジデント

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Joe Leeはトレンドマイクロのプロダクトマネジメント担当バイスプレジデントとして、エンタープライズ向けEメールおよびネットワークセキュリティソリューションのグローバル戦略と製品開発を統括しています。

よくあるご質問(FAQ)

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ドクシングとは何ですか?

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ドクシングとは、本人の同意なしに個人情報をインターネット上に公開する行為です。

ドクシングの被害を受けた場合、どのようなことが行われますか?

add

氏名や住所などの個人情報が暴露され、危害を加えられたり、脅迫されたりします。

ドクシングは違法ですか?

add

はい、多くの地域で違法です。プライバシー法に抵触し、法的責任を負うことになる可能性があります。

ソーシャルメディアではどのようなドクシングが行われますか?

add

TwitterやFacebookなどのプラットフォームでは、多くの場合、辱めや嫌がらせを目的に、個人情報が共有されます。

ドクシングに対してはどのような処罰が下されますか?

add

処罰はさまざまですが、重大性や地域に応じて、罰金、法的措置、懲役刑が科されることがあります。

ドクシングを防ぐにはどうすればよいでしょうか?

add

個人情報を保護し、プライバシー設定を調整し、ドクシングの被害を受けた場合は当局およびプラットフォームに報告してください。