トレンドマイクロ、ビジネスメール詐欺対策の新技術を発表

~AI技術でメール作成者の癖を分析し、なりすましメールを防ぐ~

2019年1月29日

トレンドマイクロ株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長 兼 CEO:エバ・チェン 東証一部:4704、以下、トレンドマイクロ)は、ビジネスメール詐欺対策の新技術「Writing Style DNA」を発表します。「Writing Style DNA」は、AI技術でメール作成者の書き方の癖を分析し、なりすましメールを防ぎます。本技術を搭載したクラウドアプリケーション向けセキュリティサービス「Trend Micro Cloud App Security」を2019年2月15日から提供開始します。

経営幹部や取引先などになりすまし、金銭や特定の情報を騙し取るサイバー犯罪「ビジネスメール詐欺」は、国内外の複数の組織で被害が発生しています。トレンドマイクロの調査では、国内法人組織の39.4%が金銭や特定の情報を騙し取るメールの受信経験があることもわかりました。
 
ビジネスメール詐欺の対策は、業務メールの盗み見やメールアカウントの乗っ取りを防ぐための不正プログラム対策、不正サイトへのアクセスを防止する対策などに加えて、なりすましメールを検知する対策が重要です。トレンドマイクロの提供するメールセキュリティ製品では、模造されたドメインからのメールをブロックする機能、メールの件名や本文に記載される緊急度や振り込みを指示する文言をもとにビジネスメール詐欺を検知する機能を搭載しています。しかし昨今のビジネスメール詐欺は、送信者情報、メールの件名や本文に記載される文言に不審な点が見られないケースも複数確認しており、従来の対策や受信者がメールの内容を確認するだけでは攻撃を防ぐことが難しい状況です。

このような昨今の脅威に対抗するため、トレンドマイクロではAI技術でメール作成者の癖を分析し、なりすましメールを防ぐ新技術「Writing Style DNA」を開発しました。「Writing Style DNA」は、経営幹部、経理部長などビジネスメール詐欺でなりすまされる可能性が高い人物のメールについて、大文字の利用頻度、文章の長さ、空白の使用頻度など約7,000通りの特徴をAIが学習します。学習した結果をもとに受信メールと照合することでなりすましメールを検知します※1。ビジネスメール詐欺の疑いがあると判定した場合、受信者や管理者にビジネスメール詐欺の疑いがあるという警告付きのメールを送付することで被害を防ぎます。
※1「Writing Style DNA」でメールを学習する対象は自社の経営幹部や経理部長などです。検知対象のメールは2月15日時点では英語です。日本語の対応は2019年下半期(7月~12月)を予定しています。

新技術「Writing Style DNA」は、クラウドアプリケーション向けセキュリティサービス「Trend Micro Cloud App Security」で2019年2月15日から新機能として提供開始します。Microsoft Exchange Server向けメール脅威対策製品「InterScan for Microsoft Exchange」では、2019年2月18日から「Writing Style DNA」を使用できます。「Trend Micro Cloud App Security」の利用料は1ユーザ4,150円(税別)※2です。
※2  1,000~1,999ライセンス購入時の年間の利用料です。購入するライセンス数に応じて1ユーザあたりの金額が変わります。

Trend Micro Cloud App Securityの詳細はこちらをご覧ください。

 

図1:AI技術によるメール作成者の癖を分析(イメージ)

 

図2:なりすましメールの受信者に送付されるメール

 

図3:ビジネスメール詐欺の疑いを管理者に警告するメール


※ TREND MICRO、TREND MICROおよびInterScanは、トレンドマイクロ株式会社の登録商標です。各社の社名、製品名およびサービス名は、各社の商標または登録商標です。