BKDR_LIFTOH.DLF

2013年5月2日
 解析者: Anthony Joe Melgarejo   

 別名:

Trojan:Win32/Alureon.GC (Microsoft), W32/Injector.ZVR!tr (Fortinet), Trojan.Win32.Spy2.RP (Ikarus), a variant of Win32/Injector.AFXT trojan (ESET)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: バックドア型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。

マルウェアは、自身の感染活動のために、マルチプロトコル対応のインスタントメッセンジャ(IM)アプリケーションを利用します。またマルウェアは、感染コンピュータのブラウザからログイン情報を取得するバックドア機能を備えています。このマルウェアに感染したコンピュータのユーザは、使用しているオンライン銀行口座のセキュリティが侵害される可能性があります。

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、不正リモートユーザからリモートで受信する特定のコマンドを実行します。これにより、感染コンピュータおよび同コンピュータ上の情報は危険にさらされることとなります。


  詳細

ファイルサイズ 317,952 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2013年4月29日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, システムセキュリティへの感染活動

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • %All Users Profile%\Application Data\{random letters}sacfsfdsf.exe

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • {random string}sacfsfdsf

マルウェアは、以下のプロセスに自身を組み込み、システムのプロセスに常駐します。

  • explorer.exe

マルウェアは、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成したマルウェア)を終了し、侵入したコンピュータ内で作成した自身のコピーの方を実行します。

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{random letters}sacfsfdsf = "%All Users Profile%\Application Data\{random letters}sacfsfdsf.exe"

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\{random letters}sacfsfdsf

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\{random letters}sacfsfdsf
CurrentPath111 = "%All Users Profile%\Application Data\{random letters}sacfsfdsf.exe"

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Download and execute arbitrary files
  • Update itself
  • Inject arbitrary routines to a running process
  • Send logs
  • Edit configuration

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}on.pl/p/c1.php
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}b.pl/p/c1.php
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}ws.su/p/c1.php

その他

マルウェアは、情報公開日現在、以下のWebサイトからファイルをダウンロードするために、自身のコマンド&コントロール(C&C)サーバからコマンドを受信します。

  • http://<省略>9.<省略>e.com/get/cb31d50f0a86e082dfafb84e78978273a5d1a258/517f8dfd/2/a293a29f1973f998/c55da70/19835y1e87i483
  • http://<省略>e.com/dl/206953072/6e01dd1/19835y1e87i483.html

マルウェアは、以下のファイル名を用いてダウンロードしたファイルを保存します。

  • %All Users Profile%\Application Data\<4文字のランダムなアルファベットの文字列>.exe - 「WORM_DORKBOT.SME」として検出

マルウェアの環境設定ファイルは、以下を含みます。

  • C&Cサーバ
  • 接続の最大待機時間
  • 予想接続数の最大値
  • 不正プログラムのビルドのバージョン

このマルウェアによってダウンロードされるファイルは、以下のいずれかです。

  • WORM_KUVAA.A
  • WORM_DORKBOT.SME

マルウェアが実行するコマンドは、以下のとおりです。

  • 任意のファイルのダウンロードおよび実行
  • 自身の更新
  • 実行中のプロセスに任意の不正活動を組み込む
  • ログの送信
  • 環境設定ファイルの編集


  対応方法

対応検索エンジン: 9.300
初回 VSAPI パターンバージョン 9.888.01
初回 VSAPI パターンリリース日 2013年4月29日
VSAPI OPR パターンバージョン 9.889.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2013年4月30日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

「BKDR_LIFTOH.DLF」 が作成またはダウンロードした不正なファイルを削除します。(註:以下のマルウェアもしくはアドウェア等がすでに削除されている場合は、本手順は行う必要はありません。)

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {random letters}sacfsfdsf = "%All Users Profile%\Application Data\{random letters}sacfsfdsf.exe"

手順 5

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software
    • {random letters}sacfsfdsf

手順 6

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_LIFTOH.DLF」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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