W2KM_BARTALEX.SMA
2015年4月27日
解析者: Cris Nowell Pantanilla

- マルウェアタイプ: トロイの木馬型
- 破壊活動の有無: なし
- 暗号化: はい
- 感染報告の有無: はい
トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。
マクロを悪用する不正プログラム「BARTALEX」は、企業を攻撃対象とするスパム活動に関連するマクロマルウェアです。マルウェアは、マイクロソフトの文書ファイルとともに業務内容に関連するソーシャルエンジニアリングの手口を駆使します。今回の攻撃では、自動決済機関「Automated Clearing House、(ACH)」の詐欺に関連していることを確認しました。
マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。
マルウェアは、ダウンロードしたファイルを実行します。
侵入方法
マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。
インストール
マルウェアは、以下のファイルを作成し実行します。
- %User Temp%\{random numbers}.vbs
- %User Temp%\{random numbers}.bat
- %User Temp%\{random numbers}.ps1 (For OS Version Vista and above)
(註:%User Temp%フォルダは、現在ログオンしているユーザの一時フォルダです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)
ダウンロード活動
マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、ファイルをダウンロードします。
- http://{BLOCKED}rteyn.be/wp-content/themes/twentytwelve/1623782.txt
- http://{BLOCKED}SAM.COM/TMP/1623782.TXT
- https://www.{BLOCKED}x.com/s/qdbl9s2gpmf50dt/rr_1.exe?dl=1
- http://{BLOCKED}c.su/5577987.png
マルウェアは、以下のファイル名でダウンロードしたファイルを保存します。
- %User Temp%\8.exe - detected as TSPY_DYRE.YUYCC
- %User Temp%\444.jpg
(註:%User Temp%フォルダは、現在ログオンしているユーザの一時フォルダです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)
マルウェアは、ダウンロードしたファイルを実行します。
<補足>
インストール
マルウェアは、以下のファイルを作成し実行します。
- %User Temp%\{ランダムな数字}.vbs
- %User Temp%\{ランダムな数字}.bat
- %User Temp%\{ランダムな数字}.ps1 (WindowsのバージョンがVistaまたはそれ以降の場合)
ダウンロード活動
マルウェアは、以下のファイル名でダウンロードしたファイルを保存します。
- %User Temp%\8.exe - TSPY_DYRE.YUYCCとして検出
手順 1
Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 2
以下のファイルを検索し削除します。
[ 詳細 ]
[ 戻る ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
%User Temp%\{random numbers}.vbs
%User Temp%\{random numbers}.bat
%User Temp%\{random numbers}.ps1
%User Temp%\444.jpg
マルウェアのコンポーネントファイルの削除:
Windows 2000、XP および Server 2003 の場合: - [スタート]-[検索]-[ファイルとフォルダすべて]を選択します。
- [ファイル名のすべてまたは一部]に以下のファイル名を入力してください。
%User Temp%\{random numbers}.vbs
%User Temp%\{random numbers}.bat
%User Temp%\{random numbers}.ps1
%User Temp%\444.jpg
- [探す場所]の一覧から[マイコンピュータ]を選択し、[検索]を押します。
- 検索が終了したら、ファイルを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、ファイルが完全に削除されます。
註:ファイル名の入力欄のタイトルは、Windowsのバージョンによって異なります。(例:ファイルやフォルダ名の検索の場合やファイル名のすべてまたは一部での検索)
Windows Vista、7、Server 2008、8、8.1 および Server 2012 の場合: - Windowsエクスプローラ画面を開きます。
- Windows Vista、7 および Server 2008 の場合:
- Windows 8、8.1 および Server 2012 の場合:
- 画面の左下隅を右クリックし、[エクスプローラー]を選択します。
- [コンピューターの検索]に、以下を入力します。
%User Temp%\{random numbers}.vbs
%User Temp%\{random numbers}.bat
%User Temp%\{random numbers}.ps1
%User Temp%\444.jpg
- ファイルが表示されたら、そのファイルを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、ファイルが完全に削除されます。
註:Windows 7 において上記の手順が正しく行われない場合、マイクロソフトのWebサイトをご確認ください。
手順 3
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「W2KM_BARTALEX.SMA」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
手順 4
Microsoft Office製品のマクロウイルス保護機能を有効にします。
[ 詳細 ]
[ 戻る ]
マクロウイルス保護機能の有効化:
- Microsoft Office製品を起動します。(例:Microsoft Word、Microsoft Excel等)
- [ツール]-[マクロ]-[セキュリティ]をクリックします。
- [セキュリティレベル]タブをクリックします。
- [高]にチェックを入れ、[OK]をクリックします。
- Microsoft Office製品を終了し、新しい設定を有効にしてください。
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