TSPY_DYRE.YUYCC

2015年4月28日
 解析者: Francis Xavier Antazo   

 別名:

Trojan.Cridex (Symantec)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: スパイウェア
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成, インターネットからのダウンロード

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。 スパイウェアは、リモートサイトから他の不正プログラムにダウンロードされ、コンピュータに侵入します。

スパイウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。 スパイウェアは、特定のファイルの読み込み、および実行に利用されます。


  詳細

ファイルサイズ 141,093 bytes
メモリ常駐 はい
発見日 2015年4月22日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

スパイウェアは、リモートサイトから以下の不正プログラムによりダウンロードされ、コンピュータに侵入します。

  • W2KM_BARTALEX.SMA

インストール

スパイウェアは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • %AppDataLocal%\{random characters}.exe - Windows 7 and above

(註:%AppDataLocal%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。)

スパイウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %AppDataLocal%\Cab{Random characters}.tmp - Windows 7 and above
  • %AppDataLocal%\Tar{Random characters}.tmp - Windows 7 and above
  • %User Temp%\Cab{Random characters}.tmp - Windows XP and below
  • %User Temp%\Tar{Random characters}.tmp - Windows XP and below

(註:%AppDataLocal%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。. %User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.)

スパイウェアは、以下のファイルを作成し実行します。

  • %AppDataLocalLow%\{random characters 1}.bat - Windows 7 and above
  • %AppDataLocalLow%\{random characters 1}.sdb - Windows 7 and above

(註:%AppDataLocalLow%フォルダは、Windows Vista および 7 の場合、通常、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\LocalLow" です。)

スパイウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • iscsicli.exe - Windows 7 and above
  • sdbinst.exe - Windows 7 and above

スパイウェアは、以下のプロセスに自身を組み込み、システムのプロセスに常駐します。

  • explorer.exe

他のシステム変更

スパイウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\
services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\FirewallRules
(guid) = "v2.10|Action=Allow|Active=TRUE|Dir=In|Protocol=6|App=%Windows%\Explorer.EXE|Name=Core Networking - Multicast Listener DOne [ICMPv4-In]|"

ダウンロード活動

スパイウェアは、以下のファイル名でダウンロードしたファイルを保存します。

  • %AppDataLocal%\{Random Characters}.tmp - Windows 7 and above
  • {Malware Path}\{Random Characters}.tmp - Windows XP and below

(註:%AppDataLocal%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。)

その他

スパイウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.123.115:1443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.58.216:8443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.247.226:8443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.70.45:8443

スパイウェアは、以下のファイルの読み込み、および実行に利用されます。

  • %AppDataLocal%\{Random Characters}.tmp - Windows 7 and above
  • {Malware Path}\{Random Characters}.tmp - Windows XP and below

(註:%AppDataLocal%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。)


  対応方法

対応検索エンジン: 9.750
初回 VSAPI パターンバージョン 11.620.01
初回 VSAPI パターンリリース日 2015年4月21日
VSAPI OPR パターンバージョン 11.621.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2015年4月22日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

「TSPY_DYRE.YUYCC」 を作成またはダウンロードする不正なファイルを削除します。(註:以下のマルウェアもしくはアドウェア等がすでに削除されている場合は、本手順は行う必要はありません。)

手順 4

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %AppDataLocal%\{Random Characters}.tmp
  • {Malware Path}\{Random Characters}.tmp
  • %AppDataLocal%\Cab{Random characters}.tmp
  • %AppDataLocal%\Tar{Random characters}.tmp
  • %User Temp%\Cab{Random characters}.tmp
  • %User Temp%\Tar{Random characters}.tmp
  • %AppDataLocalLow%\{random characters 1}.bat
  • %AppDataLocalLow%\{random characters 1}.sdb

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\services\SharedAccess\Parameters\FirewallPolicy\FirewallRules
    • (guid) = "v2.10|Action=Allow|Active=TRUE|Dir=In|Protocol=6|App=%Windows%\Explorer.EXE|Name=Core Networking - Multicast Listener DOne [ICMPv4-In]|"

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TSPY_DYRE.YUYCC」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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