WORM_PROLAC.AB

2012年10月8日
 解析者: Sabrina Lei Sioting   

 プラットフォーム:

Windows 2000, XP, Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 ピアツーピア(P2P)ネットワークを介した感染活動

マルウェアは、ルートキット機能を備えており、自身に関連したプロセスおよびファイルを隠匿し、ユーザによる検出および削除を避けます。


  詳細

ファイルサイズ 607,744 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 なし
発見日 2010年12月16日
ペイロード ファイルおよびプロセスの隠ぺい

侵入方法

マルウェアは、ネットワーク共有フォルダを経由してコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %system%\AdobeAIM.exe

マルウェアは、以下のファイルを作成し実行します。

  • %Windows%\gascwm.dll - detected by Trend Micro as TROJ_HILOTI.SMAE
  • %System%\adobe66.exe - detected by Trend Micro as TROJ_FAKEAV.SM3
  • %System%\adobe91.exe - detected by Trend Micro as TROJ_HILOTI.SME1

(註:%Windows%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows9x、Me、XP、Server 2003の場合、"C:\Window"、WindowsNT および 2000の場合、"C:\WINNT" です。. %System%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\System"、Windows NT および 2000 の場合、"C:\WinNT\System32"、Windows XP および Server 2003 の場合、"C:\Windows\System32" です。)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
Adobe Updater 5.2 = %system%\AdobeAIM.exe

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\AdobeARM5

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\AdobeARM5

マルウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\StandardProfile\AuthorizedApplications\
List
%system%\AdobeAIM.exe = %system%\AdobeAIM.exe:*:Enabled:Explorer

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer
gnome5 = {month of execution}

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer
gnome5 = {day of execution}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Security Center
UACDisableNotify = 1

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\policies\
system
EnableLUA = 1

感染活動

マルウェアは、ピアツーピア(P2P)ネットワーク上で使用される以下のフォルダ内に自身のコピーを作成します。

  • %Program Files%\emule\incoming

(註:%Program Files%は、標準設定では "C:\Program Files" です。)

ルートキット機能

マルウェアは、ルートキット機能を備えており、自身に関連したプロセスおよびファイルを隠匿し、ユーザによる検出および削除を避けます。

その他

解析の結果、マルウェアによるバックドア活動は確認されませんでした。


  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
VSAPI パターンファイル: 7.704.10
VSAPI パターンリリース日: 2010年12月16日
VSAPI パターンリリース日: 12/16/2010 12:00:00 AM

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

この「WORM_PROLAC.AB」が作成、あるいは、ダウンロードした以下のファイルを検索し、検索した場合は削除してください。

    TROJ_HILOTI.SMAE
    TROJ_FAKEAV.SM3
    TROJ_HILOTI.SME1

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • Adobe Updater 5.2 = %System%\AdobeAIM.exe
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer
    • gnome5 = {month of execution}
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer
    • gnome5 = {day of execution}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Security Center
    • UACDisableNotify = 1
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\policies\system
    • EnableLUA = 0
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\SharedAccess\Parameters\FirewallPolicy\StandardProfile\AuthorizedApplications\List
    • %System%\AdobeAIM.exe = %System%\AdobeAIM.exe:*:Enabled:Explorer

手順 5

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE
    • AdobeARM5
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE
    • AdobeARM5

手順 6

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「WORM_PROLAC.AB」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 7

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「WORM_PROLAC.AB」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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