TSPY_DELPBANK.EB

2013年5月24日
 解析者: Mark Joseph Manahan   

 別名:

PWS-Banker.gen.b (McAfee), Trojan-Banker.Win32.Banker (Ikarus)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 感染確認数:
 システムへの影響:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: スパイウェア
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 Eメールを介したスパム活動

トレンドマイクロは、このスパイウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。

スパム送信者は、「Skype」、「Hotmail」および「MSNメッセンジャー」が統合するとされるニュースを利用して、このスパイウェアをダウンロードするようユーザに促します。スパムメッセージは、公式証明書を装ったこのスパイウェアに誘導するURLを含んでいます。

スパイウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

スパイウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。


  詳細

ファイルサイズ 1,312,768 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2013年5月23日
ペイロード 画像の表示, URLまたはIPアドレスに接続

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %System%\java.exe

(註:%System%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では "C:\Windows\System32" です。)

自動実行方法

スパイウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
java.exe = "%System%\java.exe"

他のシステム変更

スパイウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USER\full

情報漏えい

スパイウェアは、以下の情報を収集します。

  • Mouse Activities
  • Keyboard Activities
  • Desktop Screenshot
  • System Information

その他

スパイウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • {BLOCKED}to.no-ip.biz:6651

スパイウェアは、以下の画像を表示します。

スパイウェアが収集するデータは以下のとおりです。

  • マウスの活動
  • キーボードの活動
  • デスクトップのスクリーンショット
  • システム情報

スパイウェアは、感染コンピュータのブラウザ上での活動、特にアドレスバーやタイトルバーを監視します。活動が確認されると、スパイウェアは、ポップアップのウィンドウを作成し、「Gbplugin」をインストールします。

「INSTALAR PLUGIN」がクリックされると、スパイウェアは、メッセージボックスを表示し、「Gbplugin」のインストールが完了したとユーザに思わせます。

そして、スパイウェアは、以下のポップアップウィンドウを用いてユーザ認証情報を更新するよう要求します。

ボタン「ATUALIZAR」がクリックされると、スパイウェアは、以下のEメールアドレスにこの認証情報を送信します。

  • <省略>n.coisas@gmail.com

スパイウェアは、以下のEメールログイン情報を利用します。

  • アカウント: <省略>b03@terra.com.br
  • パスワード: nusa01


  対応方法

対応検索エンジン: 9.300
初回 VSAPI パターンバージョン 9.936.08
初回 VSAPI パターンリリース日 2013年5月23日
VSAPI OPR パターンバージョン 9.937.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2013年5月24日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

「TSPY_DELPBANK.EB」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 3

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER
    • full

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • java.exe = "%System%\java.exe"

手順 5

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TSPY_DELPBANK.EB」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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