TSPY_BANKER.VIX

2013年8月13日
 解析者: Alvin Bacani   

 別名:

Troj/Banker-FWU (Sophos)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: スパイウェア
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

トレンドマイクロは、このスパイウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。

スパイウェアは、”flashplayerwindows” として装う、偽のプロジェクトに関連しています。スパイウェアは、実行されると、「Google Code」へアクセスし、他のファイルをダウンロードします。

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

スパイウェアは、特定の銀行および金融機関のWebサイトで利用されるユーザ名やパスワードなどの個人情報を収集します。


  詳細

ファイルサイズ 2,563,584 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2013年8月2日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, ファイルのダウンロード

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %System Root%\ProgramData\log.brt

(註:%System Root%フォルダは、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

スパイウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %User Startup%\iexplorer.exe

(註:%User Startup%フォルダは、Windows 98 および ME の場合、通常、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup"、Windows NT の場合、"C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" および "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" です。)

他のシステム変更

スパイウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
System
ConsentPromptBehaviorAdmin = "0"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
Explorer
TaskbarNoThumbnail = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
System
EnableLUA = "0"

ダウンロード活動

スパイウェアは、以下のWebサイトから自身のコピーの更新版をダウンロードします。

  • http://www.{BLOCKED}0.com/bart4/up.txt

情報漏えい

スパイウェアは、以下の銀行もしくは金融機関で利用される個人情報を収集します。

  • Banco Itau
  • Banco de Brasil

その他

スパイウェアは、以下の不正なWebサイトにアクセスします。

  • http://{BLOCKED}ctor.pl/wp-content/plugins/xml/infect.php
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.200.175:49990

スパイウェアは、以下のブラウザの特にのアドレスバーまたはタイトルバーを監視し、ユーザが銀行関連のWebサイトを閲覧しているかを確認します。

  • Internet Explorer(IE)
  • Mozilla Firefox
  • Google Chrome


  対応方法

対応検索エンジン: 9.300
初回 VSAPI パターンバージョン 10.194.01
初回 VSAPI パターンリリース日 2013年8月2日
VSAPI OPR パターンバージョン 10.195.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2013年8月2日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

メモリ上で実行されているプロセスを終了します。

[ 詳細 ]

註:検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。
  • %User Startup%\iexplorer.exe

手順 3

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Startup%\iexplorer.exe
  • %System Root%\ProgramData\log.brt

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\System
    • ConsentPromptBehaviorAdmin = "0"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\Explorer
    • TaskbarNoThumbnail = "1"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\System
    • EnableLUA = "0"

手順 5

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TSPY_BANKER.VIX」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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