
TROJ_XDROP.XLS
Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

- マルウェアタイプ: トロイの木馬型
- 破壊活動の有無: なし
- 暗号化: はい
- 感染報告の有無: はい
概要
感染経路:ソフトウェアの脆弱性を利用した感染活動、Eメールを介したスパム活動
トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。その理由として、このマルウェアは、メディアやセキュリティ企業からの注目を集めている点が挙げられます。マルウェアは、脆弱性「CVE-2009-3129」を利用し、バックドア型アプリケーションを作成する他のマルウェアを作成します。バックドア型アプリケーションは、トレンドマイクロおよびP2P技術を利用したコミュニケーション・ソフトウェア「Skype」に関連する偽のWebサイトにアクセスすることが報告されています。
マルウェアは、特定の脆弱性を利用し、感染コンピュータ内に他のマルウェアを作成します。
マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。
マルウェアは、作成されたファイルを実行します。
詳細
侵入方法
マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。
インストール
マルウェアは、以下のファイルを作成します。
- %User Temp%\ccccc.exe - detected as TROJ_FARFLI.XLS
(註:%User Temp%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Temp"、Windows NT の場合、"C:\Profiles\<ユーザー名>\TEMP"、Windows 2000、XP、Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\TEMP" です。)
作成活動
マルウェアは、以下のソフトウェアに存在する脆弱性を利用して感染活動をします。この脆弱性が利用されると、マルウェアは不正なファイルを作成します。
マルウェアは、作成されたファイルを実行します。
その他
セキュリティ対策の面からも以下の説明を参照てください。
- CVE-2009-3129(英語情報のみ)
マルウェアは、自身を隠ぺいするために、以下の無害なExcel ファイルを作成し、開示します。
- %User Temp%\{malware file name}.xls
対応方法
手順 1
Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 2
この「TROJ_XDROP.XLS」が作成、あるいは、ダウンロードした以下のファイルを検索し、検索した場合は削除してください。
- TROJ_FARFLI.XLS
手順 3
以下のファイルを検索し削除します。
- %User Temp%\{malware file name}.xls
手順 4
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TROJ_XDROP.XLS」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
手順 5
以下の修正パッチをダウンロードし適用します。この脆弱性に対する修正パッチを適用するまで、該当製品の使用をお控えください。この製品の製造元が公開する正式な修正パッチをダウンロードし適用することをお勧めします。
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