
SYMBOS_ZBOT.B
情報収集型
Symbian OS

- マルウェアタイプ: スパイウェア
- 破壊活動の有無: なし
- 暗号化: はい
- 感染報告の有無: はい
概要
トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。その理由として、ダメージ度や感染力、あるいは、その両方の脅威レベルの高くなったことが挙げられます。具体的には、これは、ショート・メッセージ・サービス(SMS)からユーザの認証情報を収集する携帯機器向け情報収集型不正プログラム「ZBOT」です。
マルウェアは、感染した携帯機器用オペレーティングシステム(OS)「Symbian」のSMSを監視します。また、マルウェアは、監視リストに送信者が記載されている場合、メッセージを転送します。マルウェアの主な目的は、オンライン銀行の認証コードを収集することです。
マルウェアは、特定の電話番号からのコマンドを受信、および情報を送信します。
スパイウェアは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。
詳細
侵入方法
スパイウェアは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。
インストール
スパイウェアは、以下のファイルを作成します。
- C:\system\apps\u.dat
- C:\system\apps\u.sisx
- C:\private\20039E30\firststart.dat
- C:\private\20039E30\settings2.dat
- {install path}\CertificateUpdate.exe
- C:\private\20039E30\NumbersDB.db
スパイウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。
- C:\sys\bin\SmsControl.exe
スパイウェアは、以下のフォルダを作成します。
- C:\private\20039E30
その他
マルウェアは、感染した携帯機器用オペレーティングシステム(OS)「Symbian」のショート・メッセージ・サービス(SMS)を監視します。また、マルウェアは、監視リストに送信者が記載されている場合、メッセージを転送します。マルウェアの主な目的は、オンライン銀行の認証コードを収集することです。
マルウェアは、以下の電話番号からのコマンドを受信、および情報を送信します。
- {BLOCKED}481813
マルウェアは、以下のメッセージをバックドアのコマンドとして処理します。
- ON/OFF - マルウェアの状態の設定
- SET ADMIN - コマンド&コントロール(C&C)として電話番号の設定
- REM SENDER ALL - 監視リストからすべての送信者の削除
- ADD SENDER ALL - 監視リストにすべてのコンタクトを追加
- BLOCK ON - 電話の着信拒否機能を有効にする
- BLOCK OFF - 電話の着信拒否機能を無効にする
- UNINSTALL - "C:\system\apps\u.dat" を "C:\system\apps\u.sisx" に改称および上記で作成したパッケージ(拡張子SISX)のインストール
- ADD SENDER - 監視リストに電話番号の追加
- REM SENDER - 監視リストの電話番号の削除
- SET SENDER - 監視リストのすべての電話番号を新規の電話番号に置き換える
マルウェアは、以下のメッセージのいずれかを送信することで、不正リモートユーザに現在のマルウェアの状況を通知します。
- App installed ok
- state is On
- state is Off
- monitoring all
- blocking is on
- blocking is off
マルウェアが作成したファイル "C:\private\20039E30\settings2.dat" は、状況、ブロック、監視および不正リモートユーザの電話番号などマルウェアの設定を含みます。
マルウェアが作成したファイル "C:\private\20039E30\NumbersDB.db" は、以下に監視されるコンタクト、電話番号および履歴についての情報を含みます。
- tbl_contact:
index
name
descr
pb_contact_id
- tbl_phone_number:
contact_id
phone_number
- tbl_history:
event_id
pn_id
date
description
contact_info
contact_id
対応方法
手順 1
Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 2
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「SYMBOS_ZBOT.B」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
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