BKDR_URSNIF.DN

2012年11月21日
 更新者 : Michael Cabel

 別名:

TrojanSpy:Win32/Ursnif.gen!F (Microsoft); BehavesLike.Win32.Malware.mfc (mx-v) (Sunbelt)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: バックドア型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成, インターネットからのダウンロード

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。

マルウェアは、特定の銀行および金融機関のWebサイトで利用されるユーザ名やパスワードなどの個人情報を収集します。

マルウェア マルウェアは、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した マルウェア )を削除します。


  詳細

ファイルサイズ 135,168 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2012年10月10日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, システムセキュリティへの感染活動, 情報収集

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %User Profile%\nah_{random}.exe

(註:%User Profile% フォルダは、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>"、Windows NTでは、"C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>"、Windows 2000, XP, Server 2003の場合は、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>" です。)

マルウェアは、以下のプロセスに自身を組み込み、システムのプロセスに常駐します。

  • services.exe
  • csrss.exe
  • lsass.exe
  • winlogon.exe
  • smss.exe
  • svchost.exe
  • explorer.exe

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
nah_Shell = "%User Profile%\nah_{random}.exe"

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion
nah_id = "{random values}"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion
nah_options = "{random values}"

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Delete self
  • Download Files
  • Update self
  • Shutdown
  • Change Version
  • Change Host
  • change reserved IP
  • Enable backdoor
  • Send Cookies
  • Receive Ccookies
  • Enable Remote Desktop
  • Execute files

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.29.152/system/prinimalka.py/command
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.28.104/system/prinimalka.py/command
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.217.59/system/prinimalka.py/command

情報漏えい

マルウェアは、以下の銀行もしくは金融機関で利用される個人情報を収集します。

  • 53.com
  • americanfunds
  • ameritrade
  • bankofamerica
  • capitalone
  • chase
  • citibank
  • etrade
  • fidelity
  • firstrade
  • huntington
  • ibanking-services
  • mandtbank
  • navyfcu
  • ncsecu
  • optionsxpress
  • paypal
  • pnc.com
  • regions
  • schwab
  • scottrade
  • sharebuilder
  • suntrust
  • tdbank
  • trade
  • usaa.com
  • usbank
  • wachovia
  • wamu.com
  • wellsfargo

情報収集

マルウェアは、HTTPポスト を介して、収集した情報を以下のURLに送信します。

  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.29.152/system/prinimalka.py/options
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.29.152/system/prinimalka.py/forms
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.29.152/system/prinimalka.py/cookies
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.28.104/system/prinimalka.py/options
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.28.104/system/prinimalka.py/forms
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.28.104/system/prinimalka.py/cookies
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.217.59/system/prinimalka.py/options
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.217.59/system/prinimalka.py/forms
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.217.59/system/prinimalka.py/cookies

その他

マルウェア は、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した マルウェア )を削除します。

マルウェアは、以下のレジストリキーの存在を確認します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\FirefoxHTML\shell\open\command

上記のレジストリキーが存在する場合、マルウェアは、"firefox.exe" の位置を特定し、以下のファイルを作成します。

  • {folder location}\chrome\amba.jar

上記のファイルは、実行されると以下のファイルを作成します。

  • {folder location}\chrome\amba.js - 「JS_URSNIF.DJ」として検出

マルウェアは、"amba.jar" を実行するために以下のファイルを変更します。

  • {folder path}\chrome\browser.manifest


  対応方法

対応検索エンジン: 9.200
初回 VSAPI パターンバージョン 9.452.04
初回 VSAPI パターンリリース日 2012年10月10日
VSAPI OPR パターンバージョン 9.453.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2012年10月11日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

この「BKDR_URSNIF.DN」が作成、あるいは、ダウンロードした以下のファイルを検索し、検索した場合は削除してください。

手順 3

回復コンソールを使用して、BKDR_URSNIF.DN として検出されるファイルを確認し、削除します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • nah_Shell = "%User Profile%\nah_{random}.exe"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion
    • nah_id = "{random values}"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion
    • nah_options = "{random values}"

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。 {folder location}\chrome\amba.jar

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「BKDR_URSNIF.DN」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 7

以下の削除されたファイルをバックアップを用いて修復します。

※註:マイクロソフト製品に関連したレジストリキーおよびレジストリ値のみに修復されます。このマルウェアもしくはアドウェア等が同社製品以外のプログラムをも削除した場合には、該当プログラムを再度インストールする必要があります。

{folder path}\chrome\browser.manifest


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