BKDR_SYKIPOT.AG

2013年9月4日
 解析者: Jimelle Monteser   
 更新者 : Alvin Bacani

 別名:

Trojan.Win32.Spy (Ikarus), W32/SecRisk-ProcessPatcher-Sml-based!Maximus (FPROT)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: バックドア型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。

マルウェアは、米国の民間航空機関を標的とするキャンペーン「Sykipot」に関連しています。

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、特定のプロセスに作成したファイルを組み込みます。

マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。


  詳細

ファイルサイズ 113,427 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2013年7月18日
ペイロード システムセキュリティへの感染活動

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のプロセスに作成したファイルを組み込みます。

  • outlook.exe
  • firefox.exe
  • chrome.exe
  • opera.exe
  • iexplore.exe

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
office = "%User Profile%\Local Settings\runtime.exe"

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • sends system information (Computer name, IP address)
  • downloads and execute component files.

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • http://www.{BLOCKED}gvoter.org

作成活動

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %User Profile%\Local Settings\runtime.exe - detected as BKDR_SYKIPOT.AG
  • %User Profile%\Local Settings\wship4.tmp - detected as BKDR_SYKIPOT.AG

(註:%User Profile% フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>" です。)

その他

マルウェアが実行するコマンドは、以下のとおりです。

  • システム情報(コンピュータ名、IPアドレス)の送信
  • コンポーネントファイルのダウンロードおよび送信

マルウェアが作成する以下のファイルは、このマルウェアとして検出されます。

  • %User Profile%\Local Settings\runtime.exe
  • %User Profile%\Local Settings\wship4.tmp


  対応方法

対応検索エンジン: 9.300
初回 VSAPI パターンバージョン 10.162.06
初回 VSAPI パターンリリース日 2013年7月18日
VSAPI OPR パターンバージョン 10.163.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2013年7月19日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • office = %User Profile%\Local Settings\runtime.exe

手順 4

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Profile%\Local Settings\runtime.exe
  • %User Profile%\Local Settings\wship4.tmp

手順 5

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_SYKIPOT.AG」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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