BKDR_ROMBERTIK.A

2015年5月6日
 解析者: Cris Nowell Pantanilla   

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: バックドア型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 Eメールを介したスパム活動

トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。

マルウェアは、データを一掃する(wiper)ことで知られており、検出を避けるためハードドライブを一掃するタイプのマルウェアです。

マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。


  詳細

ファイルサイズ 1,294,848 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2015年1月12日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, ファイルの作成

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • %Application Data%\rsr\yfoye.exe

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %Application Data%\rsr\yfoye.bat

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

自動実行方法

マルウェアは、Windows起動時に自動実行されるよう<User Startup>フォルダ内に以下のファイルを作成します。

  • %User Startup%\fgf.vbs

(註:%User Startup%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" 、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、" C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup" です。.)

バックドア活動

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • www.{BLOCKED}os.org.in/don1/gate.php

その他

マルウェアは、以下のWebブラウザへ自身を挿入し、ユーザのWebブラウザ上での活動を監視します。

  • iexplore.exe
  • firefox.exe
  • chrome.exe

抗セキュリティ対策の機能:

仮想化されたコンピュータにおいて、マルウェアはプロセスのループを実行します。これによりサンドボックスが巨大なログを生成し、コンピュータのクラッシュの原因となる可能性があります。

自身の通常の不正活動の他、マルウェアはファイル名が以下の文字列のいずれかを含む場合、正規のウィンドウを表示します。

  • malwar
  • file.
  • sandb
  • viru
  • sampl

マルウェアは、抗セキュリティ対策の機能を含んでおり、この機能が開始されると、感染コンピュータのMaster Boot Record (MBR) の上書きを実行します。上書きに失敗した場合、マルウェアは、ユーザのホームディレクトリ内のファイルを暗号化します。これによりコンピュータが使用不要になるか、機能が限定されます。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.750
初回 VSAPI パターンバージョン 11.412.02
初回 VSAPI パターンリリース日 2015年1月12日
VSAPI OPR パターンバージョン 11.413.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2015年1月13日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Application Data%\rsr\yfoye.bat
  • %User Startup%\fgf.vbs

手順 3

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「BKDR_ROMBERTIK.A」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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