BKDR_OTOPROXY.WR

2014年3月17日
 解析者: Rika Joi Gregorio   

 別名:

Trojan:Win32/Small.gen!AG(Microsoft), Trojan.Swisyn(Symantec), Troj/Mdrop-FWE(Sophos), Trojan.Win32.Small(Sunbelt)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: バックドア型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード

トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。

マルウェアは、消息不明のマレーシア航空機370便の事件をソーシャルエンジニアリングの手口として利用します。

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。

マルウェアは、実行後、自身を削除します。


  詳細

使用ポート Port 80, TCP Port 443
ファイルサイズ 233,528 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2014年3月18日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, ファイルの作成

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %User Temp%\des.z - encrypted exe file(2nd layer), deleted after afterwards
  • %User Temp%\big.t - encrypted exe file(1st layer), deleted after afterwards
  • %User Temp%\~norry{digit} - decrypted exe file, deleted afterwards
  • %User Temp%\cfg.ax - deleted afterwards

(註:%User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

マルウェアは、以下のファイルを作成し実行します。

  • %User Temp%\svchost.exe - also detected as BKDR_OTOPROXY.WR (for Windows XP and lower operating system versions)
  • %Program Data%\iexplore.exe - also detected as BKDR_OTOPROXY.WR (for Windows Vista and later operating system versions)

(註:%User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • 9c5c8a9e

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
serrvice = "%System Root%\programdata\iexplore.exe -help "

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Check installed plugin
  • Download plugin
  • Register plugin

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • www.dpmc.{BLOCKED}ssl.com via port 80 and 443

情報漏えい

マルウェアは、以下の情報を収集します。

  • Host Name
  • IP Address

その他

マルウェアは、実行後、自身を削除します。

マルウェアは、パラメータ” -help”を受け取ります。マルウェアは、自身のプロキシサーバとして、”127.0.0.1:8888”を利用します。

マルウェアが、作成する以下の暗号化された実行ファイルは、その後削除されます。

  • %User Temp%\des.z - 第2層
  • %User Temp%\big.t - 第1層

マルウェアが作成する以下の複号化された実行ファイルは、その後削除されます。

  • %User Temp%\~norry<数字>
  • マルウェアが作成する以下のファイルは、その後削除されます。

    • %User Temp%\cfg.ax

    マルウェアが作成し実行する以下のファイルは、「BKDR_OTOPROXY.WR」として検出されます。

    • %User Temp%\svchost.exe(Windows XPおよびそれ以前のオペレーティングシステム(OS)の場合)
    • %Program Data%\iexplore.exe(Windows Vistaおよびそれ以降のオペレーティングシステム(OS)の場合)

    マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

    • インストールされたプラグインの確認
    • プラグインのダウンロード
    • プラグインの登録
    マルウェアは、以下の情報を収集します。
    • ホスト名
    • IPアドレス

    •   対応方法

      対応検索エンジン: 9.700
      初回 VSAPI パターンバージョン 10.672.01
      初回 VSAPI パターンリリース日 2014年3月18日
      VSAPI OPR パターンバージョン 10.673.00
      VSAPI OPR パターンリリース日 2014年3月18日

      手順 1

      Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

      手順 2

      Windowsをセーフモードで再起動します。

      [ 詳細 ]

      手順 3

      このレジストリ値を削除します。

      [ 詳細 ]

      警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
      レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
      レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

      • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
        • serrvice = %System Root%\programdata\iexplore.exe -help

      手順 4

      コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_OTOPROXY.WR」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

      手順 5

      以下のファイルを検索し削除します。

      [ 詳細 ]
      コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。 DATA_GENERIC
    • [探す場所]の一覧から[マイコンピュータ]を選択し、[検索]を押します。
    • 検索が終了したら、ファイルを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、ファイルが完全に削除されます。
    • 残りのファイルに対して、このマルウェアのコンポーネントファイルの削除の手順2.)から4.)を繰り返してください。

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