Trend Micro Security

BKDR_MALPLU.APS

2014年8月14日
 解析者: Adrian Cofreros   
 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: バックドア型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。

  詳細

ファイルサイズ 90,112 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2014年8月7日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %User Temp%\slc{random}.tmp - it creates this file/s for storing read html page(also will be deleted after) and also gathered information(it doesn't mean store in same file, differs in every purpose)

(註：%User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\＜ユーザー名＞\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\＜ユーザ名＞\AppData\Local\Temp" です。)

感染活動

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Capture Screenshot
  • Terminate Process
  • Get Drives information(Free Space,Volume Information)
  • Get Operating System Information
  • Get user name and computer name
  • Delete arbritrary file
  • Download Arbritrary File
  • Execute file
  • Send Gathered Information
  • Modify the registry

その他

マルウェアが作成する以下のファイルは、読み込まれるhtmlページ（後に削除される）および収集される情報を保存するために作成されます。なお、これらは常に同じファイルに保存されるということではなく、目的毎にファイルは異なります。

  • %User Temp%\slc{random}.tmp

マルウェアが実行するコマンドは、以下のとおりです。

  • スクリーンショットの取得
  • プロセスの終了
  • ドライブ情報（空き容量、ボリューム情報）の取得
  • オペレーティングシステム（OS）情報の取得
  • ユーザ名およびコンピュータ名の取得
  • 任意のファイルの削除
  • 任意のファイルのダウンロード
  • ファイルの実行
  • 収集された情報の送信
  • レジストリの改変

以下のファイルが存在する場合、マルウェアは、ファイルを削除し、自身を終了します。

  • {malware path name}\EndChk.txt

マルウェアは、以下のWebサイトを訪問します。

  • http://{BLOCKED}3322.{BLOCKED}g-nifty.com/blog/2013/10/love-story.html

マルウェアは、この訪問したWebサイト上で以下の文字列を確認します。

  • 'principal varieties are used:'

また、マルウェアは、上述の訪問したWebサイト上の内容を読み込み、以下の作成されるURL上で利用します。

  • http://{ip-address:port}/usr/{string}

"{ip-address:port}"は、暗号化されたhtmlのコードによって決定します。作成されたURLは、マルウェアがコマンドを送受信するC&Cサーバとして利用されます。

情報公開日現在、この生成されるURLは、以下となります。

  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.34.202:51846/usr/{string}

マルウェアは、ルートキット機能を備えていません。

マルウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。

  対応方法

対応検索エンジン: 9.700
VSAPI OPR パターンバージョン 10.981.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2014年8月12日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム（OS）の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル／フォルダ／レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン（エンジン、パターンファイル）を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「BKDR_MALPLU.APS」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 4

「BKDR_MALPLU.APS」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Temp%\slc{random}.tmp

手順 6

最新のバージョン（エンジン、パターンファイル）を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「BKDR_MALPLU.APS」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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