BKDR_BLACKEN.A 2014年10月14日
マルウェアタイプ: バックドア型 破壊活動の有無: なし 暗号化: はい 感染報告の有無: はい マルウェアは、リモートサイトから他の不正プログラムにダウンロードされ、コンピュータに侵入します。
マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。 マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。
侵入方法
マルウェアは、リモートサイトから以下の不正プログラムによりダウンロードされ、コンピュータに侵入します。
インストール
マルウェアは、以下のコンポーネントファイルを作成します。
%AppDataLocal%\FONTCACHE.DAT - detected as BKDR_BLACKEN.A This is executed as follows: rundll32.exe AppDataLocal%\FONTCACHE.DAT,MakeCache (註:%AppDataLocal%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。)
自動実行方法
マルウェアは、Windows起動時に自動実行されるよう<User Startup>フォルダ内に以下のファイルを作成します。
%User Startup%\{GUID}.lnk (註:%User Startup%フォルダは、Windows 98 および ME の場合、通常、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup"、Windows NT の場合、"C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" および "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" です。)
他のシステム変更
マルウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\ Internet Explorer\Main Check_Associations = "no"
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\ Internet Explorer\Main DisableFirstRunCustomize = "1"
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\ Internet Explorer\Main NoProtectedModeBanner = "1"
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\ Internet Explorer\InformationBar FirstTime = "0"
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\ Internet Explorer\New Windows PopupMgr = "no"
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\ Internet Explorer\PhishingFilter Enabled = "0"
HKLM\SOFTWARE\Microsoft\ Windows\CurrentVersion\Internet Settings\ Cache Persistent = "0"
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\ Internet Explorer\TabbedBrowsing WarnOnClose = "0"
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\ Internet Explorer\TabbedBrowsing WarnOnCloseAdvanced = "0"
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\ Internet Explorer\Recovery NoReopenLastSession = "1"
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\ Windows NT\CurrentVersion\AppCompatFlags\ Layers %System%\rundll32.exe = "DisableNXShowUI"
バックドア活動
マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。
Uninstall itself Load Plugin Unload Plugin Update config Download and execute arbitrary file Update DLL component マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。
{BLOCKED}5.{BLOCKED}3.193.131/{BLOCKED}c2VhdHJlaWRlczk0/dirconf/check.php
sends the following: id={malware id}&bid={build id}=&nm={value}&cn={value}&num={value}
その他
マルウェアが作成する以下のコンポーネントファイルは、「BKDR_BLACKEN.A」として検出されます。
%AppDataLocal%\FONTCACHE.DAT
このコンポーネントファイルは以下のとおり実行されます。
このコンポーネントは以下のように見えますがcmd.exeプログラムは非表示で実行されています。ドロップされたDLLコンポーネント「FONTCACHE.DAT」特有の機能は"MakeCache"です。
rundll32.exe AppDataLocal%\FONTCACHE.DAT,MakeCache
マルウェアが実行する不正リモートユーザからのコマンドは以下のとおりです。
自身のアンインストール
プラグインの読み込み
プラグインの解放
環境設定の更新
任意のファイルのダウンロードおよび実行
DLLコンポーネントの更新
以下を送信します
id={malware id}&bid={build id}=&nm={value}&cn={value}&num={value}
手順 1
Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは 、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効 にしてください。
手順 2
「BKDR_BLACKEN.A」 を作成またはダウンロードする不正なファイルを削除します。(註: 以下のマルウェアもしくはアドウェア等がすでに削除されている場合は、本手順は行う必要はありません。)
手順 3
Windowsをセーフモードで再起動します。
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セーフモードでの起動 :
• Windows 2000 の場合
コンピュータを起動させます。 「Windows **** を起動しています・・・」のメッセージが表示されている間に[F8]を押します。 「Windows 拡張オプション メニュー」が表示されるので、[↓][↑]キーを使って[セーフモード]を選択し、[Enter]を押します。 • Windows XP の場合
コンピュータを起動させます。 「Windows **** を起動しています・・・」のメッセージが表示されている間に[F8]を押します。 「Windows 拡張オプション メニュー」が表示されるので、[↓][↑]キーを使って[セーフモード]を選択し、[Enter]を押します。 • Windows Server 2003 の場合
コンピュータを起動させます。 「Windows **** を起動しています・・・」のメッセージが表示されている間に[F8]を押します。 「Windows 拡張オプション メニュー」が表示されるので、[↓][↑]キーを使って[セーフモード]を選択し、[Enter]を押します。 • Windows Vista および Windows 7 の場合
コンピュータを起動させます。 「Windows **** を起動しています・・・」のメッセージが表示されている間に[F8]を押します。 「詳細ブート オプション」が表示されるので、[↓][↑]キーを使って[セーフモード]を選択し、[Enter]を押します。 手順 4
このレジストリ値を削除します。
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警告: レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。 レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。 レジストリの編集前にこちら をご参照ください。
In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\Main Check_Associations = "no" In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\InformationBar In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\New Windows In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\PhishingFilter In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\Cache In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\TabbedBrowsing In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\TabbedBrowsing WarnOnCloseAdvanced = "0" In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\Main DisableFirstRunCustomize = "1" In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\Recovery NoReopenLastSession = "1" In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\Main NoProtectedModeBanner = "1" In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\AppCompatFlags\Layers %System%\rundll32.exe = "DisableNXShowUI" このマルウェアが追加したレジストリ値の削除 :
「レジストリエディタ」を起動します。 [スタート]-[ファイル名を指定して実行]を選択し、"regedit" と入力し、[OK]をクリックします。 ※"regedit" は半角英数字で入力する必要があります(大文字/小文字は区別されません)。 「レジストリエディタ」の左側のパネルにある以下のフォルダをダブルクリックします。 HKEY_CURRENT_USER>Software>Microsoft>Internet Explorer>Main 右側のパネルで以下のレジストリ値を検索し、削除します。 Check_Associations = "no" 「レジストリエディタ」の左側のパネルにある以下のフォルダをダブルクリックします。 HKEY_CURRENT_USER>Software>Microsoft>Internet Explorer>InformationBar 右側のパネルで以下のレジストリ値を検索し、削除します。 FirstTime = "0" 「レジストリエディタ」の左側のパネルにある以下のフォルダをダブルクリックします。 HKEY_CURRENT_USER>Software>Microsoft>Internet Explorer>New Windows 右側のパネルで以下のレジストリ値を検索し、削除します。 PopupMgr = "no" 「レジストリエディタ」の左側のパネルにある以下のフォルダをダブルクリックします。 HKEY_CURRENT_USER>Software>Microsoft>Internet Explorer>PhishingFilter 右側のパネルで以下のレジストリ値を検索し、削除します。 Enabled = "0" 「レジストリエディタ」の左側のパネルにある以下のフォルダをダブルクリックします。 HKEY_LOCAL_MACHINE>SOFTWARE>Microsoft>Windows>CurrentVersion>Internet Settings>Cache 右側のパネルで以下のレジストリ値を検索し、削除します。 Persistent = "0" 「レジストリエディタ」の左側のパネルにある以下のフォルダをダブルクリックします。 HKEY_CURRENT_USER>Software>Microsoft>Internet Explorer>TabbedBrowsing 右側のパネルで以下のレジストリ値を検索し、削除します。 WarnOnClose = "0" 右側のパネルで以下のレジストリ値を検索し、削除します。 WarnOnCloseAdvanced = "0" 右側のパネルで以下のレジストリ値を検索し、削除します。 DisableFirstRunCustomize = "1" 「レジストリエディタ」の左側のパネルにある以下のフォルダをダブルクリックします。 HKEY_CURRENT_USER>Software>Microsoft>Internet Explorer>Recovery 右側のパネルで以下のレジストリ値を検索し、削除します。 NoReopenLastSession = "1" 右側のパネルで以下のレジストリ値を検索し、削除します。 NoProtectedModeBanner = "1" 「レジストリエディタ」の左側のパネルにある以下のフォルダをダブルクリックします。 HKEY_CURRENT_USER>Software>Microsoft>Windows NT>CurrentVersion>AppCompatFlags>Layers 右側のパネルで以下のレジストリ値を検索し、削除します。 %System%\rundll32.exe = "DisableNXShowUI" 「レジストリエディタ」を閉じます。 手順 5
以下のファイルを検索し削除します。
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コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
%User Startup%\{GUID}.lnk マルウェアのコンポーネントファイルの削除:
Windows 2000、XP および Server 2003 の場合: [スタート]-[検索]-[ファイルとフォルダすべて]を選択します。 [ファイル名のすべてまたは一部]に以下のファイル名を入力してください。 %User Startup%\{GUID}.lnk [探す場所]の一覧から[マイコンピュータ]を選択し、[検索]を押します。 検索が終了したら、ファイルを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、ファイルが完全に削除されます。
Windows Vista、7、Server 2008、8、8.1 および Server 2012 (R2)の場合: Windowsエクスプローラ画面を開きます。 Windows Vista、7 および Server 2008 の場合: Windows 8、8.1、Server 2012 の場合:画面の左隅を右クリックし、[エクスプローラー]を選択します。 [コンピューターの検索]に、以下を入力します。 %User Startup%\{GUID}.lnk ファイルが表示されたら、そのファイルを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、ファイルが完全に削除されます。 註: Windows 7 において上記の手順が正しく行われない場合、マイクロソフトのWebサイト をご確認ください。 手順 6
コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_BLACKEN.A」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
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