Trend Micro Security

BAT_SEPAR.B

2016年10月27日
 解析者: Francis Xavier Antazo   
 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: スパイウェア
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

  詳細

ファイルサイズ 1673 bytes
タイプ BAT
メモリ常駐 はい
発見日 2016年10月25日

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、以下のコンポーネントファイルを作成します。

  • {malware file path}\adip.klc (contains all network connections)
  • {malware file path}\112.112 (contains stolen email login credentials + adip.klc)
  • {malware file path}\011.011

自動実行方法

スパイウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
AdobeA = "%Application Data%\Adobe\Adobe Inc\AdobeRead\acro2.bat"

他のシステム変更

スパイウェアは、以下のファイルを削除します。

  • {malware file path}\{any characters}.048
  • {malware file path}\{any characters}.049
  • {malware file path}\{any characters}.050
  • {malware file path}\{any characters}.051
  • {malware file path}\{any characters}.052
  • {malware file path}\{any characters}.053
  • {malware file path}\{any characters}.054
  • {malware file path}\{any characters}.055
  • {malware file path}\{any characters}.056
  • {malware file path}\{any characters}.057
  • {malware file path}\{any characters}.058
  • {malware file path}\{any characters}.059
  • {malware file path}\001.001
  • {malware file path}\002.002
  • {malware file path}\003.003
  • {malware file path}\004.004
  • {malware file path}\005.005
  • {malware file path}\006.006
  • {malware file path}\007.007
  • {malware file path}\008.008
  • {malware file path}\009.009
  • {malware file path}\010.010
  • {malware file path}\011.011
  • {malware file path}\012.012

スパイウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\
services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\PublicProfile
DoNotAllowExceptions = "0"

スパイウェアは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\
services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\DomainProfile
EnableFirewall = "0"

(註：変更前の上記レジストリ値は、「"1"」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\
services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\PublicProfile
EnableFirewall = "0"

(註：変更前の上記レジストリ値は、「"1"」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\
services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\StandardProfile
EnableFirewall = "0"

(註：変更前の上記レジストリ値は、「"1"」となります。)

情報漏えい

スパイウェアは、以下の情報を収集します。

  • network connections

その他

スパイウェアが自身の不正活動を実行するためには、以下のコンポーネントが必要になります。

  • Adobeta.exe (modified ftps.exe from MoveIt Freely)
  • adbr01.exe
  • adbr02.exe (detected as HKTL_PWDUMP.GBTS)
  • AReader.exe (sleep application)
  • acro2.bat (detected as BAT_SEPAR.B)
  • 004.afq {contains commands for Adobeta.exe}

  対応方法

対応検索エンジン: 9.800
初回 VSAPI パターンバージョン 12.858.04
初回 VSAPI パターンリリース日 2016年10月25日
VSAPI OPR パターンバージョン 12.859.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2016年10月26日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム（OS）の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル／フォルダ／レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告：レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
事前に意図的に対象の設定を変更していた場合は、意図するオリジナルの設定に戻してください。変更する値が分からない場合は、システム管理者にお尋ねいただき、レジストリの編集はお客様の責任として行なって頂くようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\services\SharedAccess\Parameters\FirewallPolicy\DomainProfile
    • From: EnableFirewall = "0"
      To: EnableFirewall = "1"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\services\SharedAccess\Parameters\FirewallPolicy\PublicProfile
    • From: EnableFirewall = "0"
      To: EnableFirewall = "1"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\services\SharedAccess\Parameters\FirewallPolicy\StandardProfile
    • From: EnableFirewall = "0"
      To: EnableFirewall = "1"

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告：レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\services\SharedAccess\Parameters\FirewallPolicy\PublicProfile
    • DoNotAllowExceptions = "0"

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • Adobeta.exe
  • adbr01.exe
  • adbr02.exe
  • AReader.exe
  • 004.afq
  • 003_{random characters}_{random characters}.056
  • 003_{random characters}_{random characters}.057
  • 003_{random characters}_{random characters}.058
  • 003_{random characters}_{random characters}.059

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン（エンジン、パターンファイル）を導入したウイルス対策製品を用い、「BAT_SEPAR.B」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 8

最新のバージョン（エンジン、パターンファイル）を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「BAT_SEPAR.B」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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