VBS_KJWORM.SMA

2015年4月11日
 解析者: Homer Pacag   

 別名:

Worm:VBS/Jenxcus.BR(Microsoft); Backdoor.Ratenjay.C(Symantec)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: ワーム
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成, インターネットからのダウンロード

トレンドマイクロは、このワームをNoteworthy(要注意)に分類しました。

ワームは、2015年4月の仏テレビ局のネットワークを閉鎖した標的型攻撃に関連しています。ワームに感染したユーザは感染コンピュータのセキュリティの侵害に見舞われる可能性があります。

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。

ワームは、不正リモートユーザからリモートで受信する特定のコマンドを実行します。これにより、感染コンピュータおよび同コンピュータ上の情報は危険にさらされることとなります。


  詳細

ファイルサイズ 8,033 bytes
タイプ VBS
メモリ常駐 はい
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, ファイルの作成, システムセキュリティへの感染活動

侵入方法

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %User Temp%\{Malware name}.vbs
  • %User Startup%\SecurityNajaf.vbs

(註:%User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.. %User Startup%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" 、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、" C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup" です。.)

自動実行方法

ワームは、作成されたコンポーネントがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKCU\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
SecurityNajaf = wscript.exe //B "SecurityNajaf.vbs"

HKLM\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
SecurityNajaf = wscript.exe //B "SecurityNajaf.vbs"

感染活動

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。

バックドア活動

ワームは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • uninstall - remove dropped files and created registries
  • RE - reloads script
  • download - downloads and save fie from url
  • update - overwrite script
  • execute -execute file
  • cmd - shell command
  • Attack - continuous ping
  • ourl - access a url
  • close - terminate script
  • restart - forced restart of machine command
  • shutdown - forced shutdown of machine command
  • logoff - forced logoff of machine command

情報漏えい

ワームは、以下の情報を収集します。

  • HDD Serial Numbers
  • Operating System
  • Computer Name
  • Username
  • Installed AV Products
  • Present USB Drives

その他

ワームが実行するコマンドは、以下のとおりです。

  • uninstall - 作成されたファイルや作成されたレジストリを削除
  • RE - スクリプトのリロード
  • download - URLよりファイルをダウンロードして保存
  • update - スクリプトを上書き
  • execute - ファイルの実行
  • cmd - シェルコマンド
  • Attack - 連続的にping送信
  • ourl - URLへアクセス
  • close - スクリプトの終了
  • restart - コンピュータを強制再起動
  • shutdown - コンピュータを強制シャットダウン
  • logoff - コンピュータを強制ログオフ

ワームが収集する情報は、以下のとおりです。

  • HDDのシリアル番号
  • オペレーティングシステム(OS)
  • コンピュータ名
  • ユーザ名
  • インストールされたセキュリティ関連ソフト
  • 現在のUSBドライブ

ワームは、自身のコードにハードコードされたC&Cへアクセスし、不正リモートユーザからコマンドを送受信します。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.750
初回 VSAPI パターンバージョン 11.503.00
初回 VSAPI パターンリリース日 2015年2月26日
VSAPI OPR パターンバージョン 11.504.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2015年2月26日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • SecurityNajaf = wscript.exe //B "SecurityNajaf.vbs"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • SecurityNajaf = wscript.exe //B "SecurityNajaf.vbs"

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Temp%\{Malware name}.vbs
  • %User Startup%\SecurityNajaf.vbs

手順 6

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「VBS_KJWORM.SMA」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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