Trend Micro Security

TrojanSpy.Win32.EMOTET.TIABOFEI

2019年11月5日
 解析者: John Rey Canon   

 別名:

Trojan:Win32/Emotet.HI!MSR (Microsoft); RDN/Emotet-Dropped (McAfee); Trojan-Banker.Win32.Emotet.dxco (Kaspersky); Mal/EncPk-AOU (Sophos); Trojan.Win32.Generic!BT (Sunbelt)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: スパイウェア/情報窃取型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要


スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

スパイウェアは、実行後、自身を削除します。


  詳細

ファイルサイズ 472,064 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2019年11月5日

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、以下のファイルを作成し実行します。

  • %System%\sspserver.exe

(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)

自動実行方法

スパイウェアは、自身をシステムサービスとして登録し、Windows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\sspserver
ImagePath = "%System%\sspserver.exe"

他のシステム変更

スパイウェアは、以下のファイルを削除します。

  • %System%\tlbdasmrc.exe

(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)

スパイウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\sspserver
DisplayName = "sspserver"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\sspserver
Start = "SERVICE_AUTO_START"

作成活動

スパイウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %All Users Profile%\cvxgdfade.sxcase

(註:%All Users Profile%フォルダは、ユーザの共通プロファイルフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\All Users” です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\ProgramData” です。)

その他

スパイウェアは、以下の不正なWebサイトにアクセスします。

  • http://{BLOCKED}79.249:443/health/ringin/report/merge
  • http://{BLOCKED}2.40.218:7080/enabled/ban/report/merge
  • http://{BLOCKED}.182.254:8080/pdf/jit/report/merge
  • {BLOCKED}7.1.149
  • {BLOCKED}0.227.206

スパイウェアは、実行後、自身を削除します。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 15.472.08
初回 VSAPI パターンリリース日 2019年11月3日
VSAPI OPR パターンバージョン 15.473.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2019年11月4日

手順 1

トレンドマイクロの機械学習型検索は、マルウェアの存在を示す兆候が確認された時点で検出し、マルウェアが実行される前にブロックします。機械学習型検索が有効になっている場合、弊社のウイルス対策製品はこのマルウェアを以下の機械学習型検出名として検出します。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 5

不明なレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services
    • sspserver = ""

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %All Users Profile%\cvxgdfade.sxcase
  • %System%\sspserver.exe

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TrojanSpy.Win32.EMOTET.TIABOFEI」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 8

以下のファイルをバックアップを用いて修復します。なお、マイクロソフト製品に関連したファイルのみ修復されます。このマルウェア/グレイウェア/スパイウェアが同社製品以外のプログラムをも削除した場合には、該当プログラムを再度インストールする必要があります。

  • %System%\sspserver.exe:Zone.Identifier
  • %System%\tlbdasmrc.exe


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