TSPY_USTEAL.USRJ

2014年4月29日
 解析者: Mark Joseph Manahan   

 別名:

Mal/RufTar-C (Sophos) ,Trojan horse PSW.Generic10.BNGG (AVG) ,W32/ZBOT.CDL!tr (Fortinet) ,W32/Usteal.C.gen!Eldorado (generic, not disinfectable) (Fprot) ,Trojan-Spy.Win32.Usteal (Ikarus) ,HEUR:Trojan.Win32.Generic (Kaspersky) ,Trojan:Win32/Ransom.FO (Microsoft) ,PWS-FAPK!83050FBF1095 (McAfee) ,probably a variant of Win32/Spy.Usteal.C trojan (Eset) ,Trojan-Spy.Win32.Usteal.da (v) (Sunbelt)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: スパイウェア
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。

この「USTEAL」の亜種は、「TROJ_RANSOM.SMAR」として検出される身代金要求型マルウェア(ランサムウェア)を作成します。このランサムウェアは、新しいツールキッドビルダによって作成されます。

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。


  詳細

ファイルサイズ 77,824 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2014年4月23日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, 情報収集, ファイルの作成

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、以下のフォルダを追加します。

  • {Malware Path}\ufr_reports

スパイウェアは、以下のファイルを作成し実行します。

  • %User Temp%\222.exe - detected as TROJ_RANSOM.SMAR

(註:%User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

スパイウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • UFR3

情報漏えい

スパイウェアは、以下の情報を収集します。

  • System Information

情報収集

スパイウェアは、以下のファイル内に収集した情報を保存します。

  • {Malware Path}\ufr_reports\report_{dd-mm-yyyy}_{System IDs}-{random}.bin

情報の送信先

収集された情報は、以下のWebサイトにアップロードされます。

  • {BLOCKED}.{BLOCKED}i.esy.es

その他

スパイウェアは、以下のWebサイトにアクセスして感染コンピュータのIPアドレスを収集します。

  • http://whatismyip.akamai.com
  • http://whatismyip.everdot.org/ip
  • http://whatismyip.org

スパイウェアが、作成し実行する以下のファイルは、「TROJ_RANSOM.SMA」として検出されます。

  • %User Temp%\222.exe

スパイウェアは、以下のインストールされたFTPクライアントもしくはファイルマネージャに保存されているアカウント情報を搾取します。

  • WS_FTP
  • SmartFTP
  • CoreFTP
  • FileZilla
  • FlashFXP
  • Far
  • Total Commander
  • WinSCP

スパイウェアは、Eメールの認証情報を搾取します。

  • The Bat!
  • IncrediMail
  • SeaMonkey
  • Thunderbird

このスパイウェアは、ユーザ名やパスワード、ホスト名といった保存された情報を以下のブラウザから搾取します。

  • Internet Explorer
  • Opera
  • Chromium-based
  • FireFox
  • Safari

このスパイウェアは、ユーザ名やパスワードといった保存された情報を以下のインスタントメッセンジャから搾取します。

  • Mail.Ru Agent
  • ICQ
  • Miranda
  • Psi
  • Google Talk
  • QIP 2005
  • Live Messenger
  • Pidgin
  • QIP Infium
  • MSN Messenger

このスパイウェアは、ユーザ名やパスワードといった保存された情報を以下のオンラインゲームから搾取します。

  • World Of Tanks
  • Full Tilt Poker
  • Poker Stars

このスパイウェアは、ユーザ名やパスワードといった保存された情報を以下のWindowsアプリケーションから搾取します。

  • RDP
  • Windows RAS


  対応方法

対応検索エンジン: 9.700
初回 VSAPI パターンバージョン 10.744.03
初回 VSAPI パターンリリース日 2014年4月23日
VSAPI OPR パターンバージョン 10.745.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2014年4月24日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

この「TSPY_USTEAL.USRJ」が作成、あるいは、ダウンロードした以下のファイルを検索し、検索した場合は削除してください。(註:以下のマルウェアもしくはアドウェア等がすでに削除されている場合は、本手順は行う必要はありません。)

手順 3

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
註:このフォルダは、隠しフォルダとして設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。  
  • {Malware Path}\ufr_reports

手順 4

最新のバージョン(エンジン、スパイウェアパターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、スパイウェア検索を実行してください。「TSPY_USTEAL.USRJ」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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