TSPY_EMOTET.XXRK

2015年5月21日
 解析者: David John Agni   
 更新者 : RonJay Kristoffer Caragay

 別名:

W32/Emotet.AD!tr (Fortinet), Win32/Emotet.AD (ESET-NOD32), Trojan.Win32.Emotet (Ikarus), Trojan:Win32/Emotet.G (Microsoft)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: スパイウェア
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。


  詳細

ファイルサイズ 174,213 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2015年5月13日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %AppDataLocal%\{random filename}.exe

(註:%AppDataLocal%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。)

スパイウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • _{Process ID in hex}{random letter}

スパイウェアは、以下のプロセスにコードを組み込みます。

  • explorer.exe

自動実行方法

スパイウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{random filename} = "%AppDataLocal%\{random filename}.exe"

他のシステム変更

スパイウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\
.{random 1}\E

HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\
.{random 1}\Q

HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\
.{random 1}\W

スパイウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\
.{random 1}\E
T = "{hex values}"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\
.{random 1}\E
Y = "{hex values}"

ダウンロード活動

スパイウェアは、以下のWebサイトから自身のコピーの更新版ファイルをダウンロードします。

  • http://blog.{BLOCKED}ech.it/sQHNEPSj7M4eIt/9049b.exe
  • http://{BLOCKED}swiecie.pl/syuNA4Kf1PlW/9049b.exe
  • http://{BLOCKED}j.com/G4g1QuqwSi/9049b.exe
  • http://{BLOCKED}ntec.com.br/mHyfKnlBOL407/9049.exe
  • http://www.{BLOCKED}ik.com/3vOor1GYLynw/9049b.exe

スパイウェアは、以下のファイル名でダウンロードしたファイルを保存します。

  • %User Temp%\{random filename}.tmp

(註:%User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.)

情報漏えい

スパイウェアは、以下の情報を収集します。

  • Computer name
  • Country
  • Volume information
  • OS Version

その他

スパイウェアは、以下の不正なWebサイトにアクセスします。

  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.26.36:8080/{random}/{random}.php
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.26.36:8080/{random}/{random}/
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.7.92:8080/{random}/{random}.php
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.7.92:8080/{random}/{random}/
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.0.141:8080/{random}/{random}.php
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.0.141:8080/{random}/{random}/
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.40.103:8080/{random}/{random}.php
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.40.103:8080/{random}/{random}/
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.233.226:8080/{random}/{random}.php
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.233.226:8080/{random}/{random}/
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.252.88:8080/{random}/{random}.php
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.252.88:8080/{random}/{random}/
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.171.84:8080/{random}/{random}.php
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.171.84:8080/{random}/{random}/
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.171.85:8080/{random}/{random}.php
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.171.85:8080/{random}/{random}/
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.2.168:8080/{random}/{random}.php
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.2.168:8080/{random}/{random}/
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.191.195:8080/{random}/{random}.php
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.191.195:8080/{random}/{random}/

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.750
初回 VSAPI パターンバージョン 11.666.06
初回 VSAPI パターンリリース日 2015年5月13日
VSAPI OPR パターンバージョン 11.667.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2015年5月14日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {random filename} = "%AppDataLocal%\{random filename}.exe"

手順 5

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes
    • .{random 1}
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\.{random 1}
    • E
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\.{random 1}
    • Q
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\.{random 1}
    • W

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Temp%\{random filename}.tmp

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TSPY_EMOTET.XXRK」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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