TSPY_CHISBURG.A

2014年1月8日
 解析者: Mark Joseph Manahan   

 別名:

HackTool:Win32/Mailpassview (Microsoft), a variant of Win32/Injector.Autoit.ZQ trojan (Eset), Troj/AutoIt-AAT (Sophos)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: スパイウェア
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 Eメールを介したスパム活動

トレンドマイクロは、このスパイウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。

このスパイウェアは、サイバー犯罪者に利用されるスクリプト言語「AutoIT」のパッカーを利用します。スパイウェアは、ドライブを介したワーム活動の機能を備えており、特に「Yahoo」や「Hotmail」、「Pidgin」等からユーザ名およびパスワードを収集します。

スパイウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。


  詳細

ファイルサイズ 976,393 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 なし
発見日 2013年12月13日
ペイロード 情報収集

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %User Temp%\{10 random alphanumeric characters}.ini
  • %User Profile%\Xp21237W81223\{random filename and extension}
  • %User Profile%\Mf88749K80827.WV7

(註:%User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。. %User Profile% フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>" です。)

スパイウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %User Profile%\Xp21237W81223\explorer.exe

(註:%User Profile% フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>" です。)

スパイウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %User Profile%\Xp21237W81223

(註:%User Profile% フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>" です。)

自動実行方法

スパイウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\RunOnce
Ic98367G37760 = "%User Profile%\Xp21237W81223\explorer.exe"

感染活動

スパイウェアは、以下のドライブ内に自身のコピーを作成します。

  • {drive letter}:\explorer.exe - All drives

情報収集

スパイウェアは、HTTPポスト を介して、収集した情報を以下のURLに送信します。

  • http://{BLOCKED}ber123.hostingsiteforfree.com/index.php?action=add&username={username}&password={password}&app={application}&pcname={computername}&sitename={url of credentials}

その他

スパイウェアは、以下からユーザ名およびパスワードを収集します。

  • Internet Download Manager
  • jDownloader
  • VPN/ISP Credentials
  • Trillian Messenger
  • Yahoo
  • Hotmail
  • Pidgin
  • FileZilla
  • "%User Temp%\<10文字のランダムな英数字>.ini"で定義されるレジストリ、Webサイトまたはアプリケーション

スパイウェアは、アプリケーション"AvastUI.exe"が実行中、約15秒間スリープします。

スパイウェアが作成するフォルダは以下のとおりです。

  • %User Profile%\Xp21237W81223

スパイウェアが感染したコンピュータ内に作成する自身のコピーは以下のとおりです。

  • %User Profile%\Xp21237W81223\explorer.exe

スパイウェアが作成するファイルは以下のとおりです。

  • %User Temp%\<10文字のランダムな英数字>.ini
  • %User Profile%\Xp21237W81223\<ランダムなファイル名および拡張子>
  • %User Profile%\Mf88749K80827.WV7

スパイウェアがすべてのドライブ内に作成する自身のコピーは以下のとおりです。

  • <ドライブレター>:\explorer.exe

スパイウェアが収集した情報をHTTPポストを介して送信するURLは以下のとおりです。

  • http://<省略>ber123.hostingsiteforfree.com/index.php?action=add&username=<ユーザ名>&password=<パスワード>&app=<アプリケーション>&pcname=<コンピュータ名>&sitename=<認証情報のURL>


  対応方法

対応検索エンジン: 9.700
初回 VSAPI パターンバージョン 10.480.07
初回 VSAPI パターンリリース日 2013年12月18日
VSAPI OPR パターンバージョン 10.481.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2013年12月18日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\RunOnce
    • Ic98367G37760 = "%User Profile%\Xp21237W81223\explorer.exe"

手順 3

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。  
  • %User Profile%\Xp21237W81223

手順 4

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Temp%\{10 random alphanumeric characters}.ini
  • %User Profile%\Mf88749K80827.WV7

手順 5

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TSPY_CHISBURG.A」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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