RANSOM_CRYPTLOCK.DLFLVV 2017年3月9日
解析者: Ryan Paolo Maglaque
マルウェアタイプ: トロイの木馬型 破壊活動の有無: なし 暗号化: はい 感染報告の有無: はい マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
マルウェアは、Internet Explorer(IE)のゾーン設定を変更します。
マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。
侵入方法
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
インストール
マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。
%Windows%\{Random Malware Filename}.exe (註:%Windows%フォルダは、Windowsが利用するフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows" です。.)
マルウェアは、以下のコンポーネントファイルを作成します。
{Encrypted File Path}\HOW_TO_RESTORE_FILES.txt -> Ransom Note {Encrypted File Path}\HOW_TO_RESTORE_FILES.html -> Ransom Note %All Users Profile%\Application Data\uwupefovygigylih\{Random File Name} (註:%All Users Profile%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\All Users”、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\ProgramData” です。.)
マルウェアは、以下のファイルを作成し実行します。
%Desktop%\HOW_TO_RESTORE_FILES.txt -> Ransom Note %Desktop%\HOW_TO_RESTORE_FILES.html -> Ransom Note (註:%Desktop%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Desktop"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\Desktop" です。.)
マルウェアは、以下の無害なファイルを作成します。
%User Temp%\ns{Random}.tmp\System.dll %User Temp%\Sensible.Sk %User Temp%\swampers.dll (註:%User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.)
マルウェアは、以下のプロセスを追加します。
マルウェアは、以下のフォルダを作成します。
%All Users Profile%\Application Data\uwupefovygigylih %User Temp%\ns{random}.tmp (註:%All Users Profile%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\All Users”、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\ProgramData” です。.. %User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.)
マルウェアは、以下のプロセスにコードを組み込みます。
自動実行方法
マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\ Windows\CurrentVersion\Run {random} = "%Windows%\{Random Malware Filename}.exe"
他のシステム変更
マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。
HKEY_USERS\.DEFAULT\Software\ Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\ Windows Messaging Subsystem
HKEY_USERS\.DEFAULT\Software\ Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\ Windows Messaging Subsystem\Profiles
マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。
HKEY_USERS\.DEFAULT\Software\ Microsoft\Internet Explorer\PhishingFilter EnabledV8 = 0
HKEY_USERS\.DEFAULT\Software\ Microsoft\Internet Explorer\PhishingFilter EnabledV9 = 0
Webブラウザのホームページおよび検索ページの変更
マルウェアは、IEのゾーン設定を変更します。
その他
マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスして感染コンピュータのIPアドレスを収集します。
http://ipecho.net/plain http://myexternalip.com/raw マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。
http://{URL generated via domain generated algorithm}.{BLOCKED}bl.org マルウェアは、以下のファイル名を使用し、暗号化されたファイルを改称します。
{Original Filename}.{6 Random Letters} 手順 1
Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは 、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効 にしてください。
手順 2
このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。
手順 3
Windowsをセーフモードで再起動します。
[ 詳細 ]
[ 戻る ]
セーフモードでの起動 :
• Windows 2000 の場合:
コンピュータを起動させます。 「Windows **** を起動しています・・・」のメッセージが表示されている間に[F8]を押します。 「Windows 拡張オプション メニュー」が表示されるので、[↓][↑]キーを使って[セーフモード]を選択し、[Enter]を押します。 • Windows XP の場合:
コンピュータを起動させます。 「Windows **** を起動しています・・・」のメッセージが表示されている間に[F8]を押します。 「Windows 拡張オプション メニュー」が表示されるので、[↓][↑]キーを使って[セーフモード]を選択し、[Enter]を押します。 • Windows Server 2003 の場合:
コンピュータを起動させます。 「Windows **** を起動しています・・・」のメッセージが表示されている間に[F8]を押します。 「Windows 拡張オプション メニュー」が表示されるので、[↓][↑]キーを使って[セーフモード]を選択し、[Enter]を押します。 • Windows Vista、Windows 7 および Windows Server 2008 の場合:
コンピュータを起動させます。 「Windows **** を起動しています・・・」のメッセージが表示されている間に[F8]を押します。 「詳細ブート オプション」が表示されるので、[↓][↑]キーを使って[セーフモード]を選択し、[Enter]を押します。 • Windows 8、8.1 および Server 2012の場合:
画面の右上隅へマウスポインタを移動し、[チャーム]バーを表示します。 マウスで、[設定]-[PC設定の変更]を選択します。 左側のパネルで、[全般]を選択します。 右側のパネルで、[PCの起動をカスタマイズする]が表示されるまで下にスクロールし、[今すぐ再起動]をクリック。コンピュータが再起動するまで待ちます。 [オプションの選択]メニューで、[トラブルシューティング]-[詳細オプション]-[スタートアップ設定]-[再起動]をクリックします。 [スタートアップ設定]メニューで、[4]キーを押し、「4)セーフモードを有効にする」を選択します。 手順 4
このレジストリ値を削除します。
[ 詳細 ]
[ 戻る ]
警告: レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。 レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。 レジストリの編集前にこちら をご参照ください。
In
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run {random} =
"%Windows%\{Random Malware Filename}.exe" In
HKEY_USERS\.DEFAULT\Software\Microsoft\Internet
Explorer\PhishingFilter In
HKEY_USERS\.DEFAULT\Software\Microsoft\Internet Explorer\PhishingFilter
このマルウェアが追加したレジストリ値の削除 :
「レジストリエディタ」を起動します。 [スタート]-[ファイル名を指定して実行]を選択し、regedit と入力し、[OK]をクリックします。 ※regedit は半角英数字で入力する必要があります(大文字/小文字は区別されません)。 「レジストリエディタ」の左側のパネルにある以下のフォルダをダブルクリックします。 HKEY_LOCAL_MACHINE>SOFTWARE>Microsoft>Windows>CurrentVersion>Run 右側のパネルで以下のレジストリ値を検索し、削除します。 {random} = "%Windows%\{Random Malware
Filename}.exe" 「レジストリエディタ」の左側のパネルにある以下のフォルダをダブルクリックします。 HKEY_USERS>.DEFAULT>Software>Microsoft>Internet
Explorer>PhishingFilter 右側のパネルで以下のレジストリ値を検索し、削除します。 EnabledV8 = 0 右側のパネルで以下のレジストリ値を検索し、削除します。 EnabledV9 = 0 「レジストリエディタ」を閉じます。 手順 5
以下のフォルダを検索し削除します。
[ 詳細 ]
[ 戻る ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
%All Users Profile%\Application Data\uwupefovygigylih %User Temp%\ns{random}.tmp このマルウェアまたはアドウェア等が作成したフォルダの削除:
Windows 2000、XP および Server 2003 の場合: [スタート]-[検索]-[ファイルとフォルダすべて]を選択します。 [ファイル名のすべてまたは一部]に、以下のフォルダ名を入力してください。 %All Users Profile%\Application Data\uwupefovygigylih %User Temp%\ns{random}.tmp [探す場所]の一覧から[マイコンピュータ]を選択し、[検索]を押します。 検索が終了したら、フォルダを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、フォルダが完全に削除されます。 残りのフォルダに対して、このマルウェアまたはアドウェア等が作成したフォルダの削除の手順 2.)から 4.)を繰り返してください。 %All Users Profile%\Application Data\uwupefovygigylih %User Temp%\ns{random}.tmp 註: ファイル名の入力欄のタイトルは、Windowsのバージョンによって異なります。(例:ファイルやフォルダ名の検索の場合やファイル名のすべてまたは一部での検索)
Windows Vista、7、Server 2008、8、8.1 および Server 2012 の場合: Windowsエクスプローラ画面を開きます。 Windows Vista、7 および Server 2008 の場合: Windows 8、8.1 および Server 2012 の場合:画面の左隅を右クリックし、[エクスプローラー]を選択します。 [コンピューターの検索]に、以下を入力します。 %All Users Profile%\Application Data\uwupefovygigylih %User Temp%\ns{random}.tmp 検索が終了したら、そのファイルを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、フォルダが完全に削除されます。 残りのフォルダに対して、このマルウェアまたはアドウェア等が作成したフォルダの削除の手順 2.)から 3.)を繰り返してください。 %All Users Profile%\Application Data\uwupefovygigylih %User Temp%\ns{random}.tmp 註: Windows 7 において上記の手順が正しく行われない場合、マイクロソフトのWebサイト をご確認ください。 手順 6
以下のファイルを検索し削除します。
[ 詳細 ]
[ 戻る ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
%Windows%\{Random Malware Filename}.exe %User Temp%\ns{Random}.tmp\System.dll %User Temp%\Sensible.Sk %User Temp%\swampers.dll %Desktop%\HOW_TO_RESTORE_FILES.html %Desktop%\HOW_TO_RESTORE_FILES.txt {Encrypted Files Directory}\HOW_TO_RESTORE_FILES.html {Encrypted Files Direcrory}\HOW_TO_RESTORE_FILES.txt マルウェアのコンポーネントファイルの削除 :
Windows 2000、XP および Server 2003 の場合: [スタート]-[検索]-[ファイルとフォルダすべて]を選択します。 [ファイル名のすべてまたは一部]に以下のファイル名を入力してください。 %Windows%\{Random Malware Filename}.exe %User Temp%\ns{Random}.tmp\System.dll %User Temp%\Sensible.Sk %User Temp%\swampers.dll %Desktop%\HOW_TO_RESTORE_FILES.html %Desktop%\HOW_TO_RESTORE_FILES.txt {Encrypted Files Directory}\HOW_TO_RESTORE_FILES.html {Encrypted Files Direcrory}\HOW_TO_RESTORE_FILES.txt [探す場所]の一覧から[マイコンピュータ]を選択し、[検索]を押します。 検索が終了したら、ファイルを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、ファイルが完全に削除されます。 残りのファイルに対して、マルウェアのコンポーネントファイルの削除の手順 2.)から4 .)を繰り返してください。
Windows Vista、7、Server 2008、8、8.1 および Server 2012 の場合: Windowsエクスプローラ画面を開きます。 Windows Vista、7 および Server 2008 の場合: Windows 8、8.1 および Server 2012 の場合: 画面の左下隅を右クリックし、[エクスプローラー]を選択します。 [コンピューターの検索]に、以下を入力します。 %Windows%\{Random Malware Filename}.exe %User Temp%\ns{Random}.tmp\System.dll %User Temp%\Sensible.Sk %User Temp%\swampers.dll %Desktop%\HOW_TO_RESTORE_FILES.html %Desktop%\HOW_TO_RESTORE_FILES.txt {Encrypted Files Directory}\HOW_TO_RESTORE_FILES.html {Encrypted Files Direcrory}\HOW_TO_RESTORE_FILES.txt ファイルが表示されたら、そのファイルを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、ファイルが完全に削除されます。 残りのファイルに対して、マルウェアのコンポーネントファイルの削除の手順 2.)から4 .)を繰り返してください。 註: Windows 7 において上記の手順が正しく行われない場合、マイクロソフトのWebサイト をご確認ください。 手順 7
コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「RANSOM_CRYPTLOCK.DLFLVV」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
手順 8
Internet Explorer(IE)のセキュリティ設定を修正します。
[ 詳細 ]
[ 戻る ]
Internet Explorer(IE)のセキュリティ設定の修正:
起動中ブラウザのウインドウをすべて閉じてください。 [コントロール パネル]を開きます。 Windows 2000 の場合 [スタート]-[設定]-[コントロールパネル]をクリックします。 Windows XP、Server 2003、Vista および 7 の場合 [スタート]-[コントロールパネル]をクリックします。 [インターネットオプション]をダブルクリックします。 [インターネットのプロパティ]画面で[セキュリティ]タブをクリックします。 [インターネット]、[イントラネット]、[信頼済みサイト]、[制限付きサイト]の各Webコンテンツゾーンで、[既定のレベル]をクリックし、[このゾーンのセキュリティのレベル]を既定の設定にします。 [OK]をクリックします。 ご利用はいかがでしたか? アンケートにご協力ください