BKDR_URSNIF.B

2012年10月10日
 解析者: Cris Nowell Pantanilla   

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: バックドア型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成

トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。

マルウェアは、さまざまな米国の銀行を狙う大規模なサイバー犯罪について計画されてているキャンペーンに関連します。マルウェアが備える機能は、概ね「ZBOT」、「SPYEYE」そして「GOZI」などといった他のオンライン銀行を狙う不正プログラムが備える機能とほぼ同じです。

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。


  詳細

ファイルサイズ 78,848 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2012年10月5日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, システムセキュリティへの感染活動

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %User Profile%\nah_{random}.exe

(註:%User Profile% フォルダは、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>"、Windows NTでは、"C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>"、Windows 2000, XP, Server 2003の場合は、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>" です。)

マルウェアは、以下のプロセスに自身を組み込み、システムのプロセスに常駐します。

  • avp
  • csrss.exe
  • lsass.exe
  • services.exe
  • smss.exe
  • winlogon.exe
  • explorer.exe

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
nah_Shell = "%UserProfile%\nah_{random}.exe"

バックドア活動

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • {BLOCKED}.{BLOCKED}9.23.2
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}1.113.106

マルウェアは、ユーザのインターネット活動を監視し、ユーザがURLに以下の文字列を含むWebサイトを閲覧した場合、情報を収集します。

  • trade
  • schwab
  • fidelity
  • paypal
  • wamu
  • bank
  • wellsfargo
  • suntrust
  • usaa
  • wachovia

マルウェアは、以下のコマンドを実行する機能を備えています。

  • 自身の削除
  • ファイルのダウンロード
  • 自身の更新
  • コンピュータのシャットダウン
  • バージョンの変更
  • ホストの変更
  • 予備のIPアドレスの変更
  • バックドアの有効化
  • クッキーの送信
  • クッキーの受信
  • リモートデスクトップの有効化
  • ファイルの実行

マルウェアは、「http://<省略>ice.stat/」へアクセスし、以下の情報を送信します。

  • オペレーティングシステム(OS)のバージョン
  • サービスパックのバージョン
  • ネットワークの設定


  対応方法

対応検索エンジン: 9.200
初回 VSAPI パターンバージョン 9.450.02
初回 VSAPI パターンリリース日 2012年10月9日
VSAPI OPR パターンバージョン 9.451.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2012年10月10日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「BKDR_URSNIF.B」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • nah_Shell = %UserProfile%\nah_{random}.exe

手順 5

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_URSNIF.B」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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