TrojanSpy.Win32.EMOTET.YXCCW

2022年3月28日

解析者: Nathaniel Gregory Ragasa

別名:

TR/AD.Nekark.knzit(ANTIVIR), Trojan-Spy.Emotet(IKARUS)

プラットフォーム:

Windows

危険度:

ダメージ度:

感染力:

感染確認数:

情報漏えい:

マルウェアタイプ: スパイウェア/情報窃取型
破壊活動の有無: なし
暗号化:
感染報告の有無: はい

概要

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

詳細

ファイルサイズ 782,336 bytes

タイプ DLL

メモリ常駐はい

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、以下のファイルを作成し実行します。

%System%\{random}\{random characters}.{3 random characters}
%AppDataLocal%\{random}\{random characters}.{3 random characters}

(註：%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.. %AppDataLocal%フォルダは、ローカルアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\＜ユーザ名＞\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\＜ユーザ名＞\AppData\Local" です。)

スパイウェアは、以下のプロセスを追加します。

%System%\regsvr32.exe /s "%System%\{random}\{random characters}.{3 random characters}"
%System%\regsvr32.exe /s "%AppDataLocal%\{random}\{random characters}.{3 random characters}"

スパイウェアは、以下のフォルダを作成します。

%System%\{random}
%AppDataLocal%\{random}

自動実行方法

スパイウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{File name of dropped file} = %System%\regsvr32.exe /s "%AppDataLocal%\{random}\{random characters}.{3 random characters}"

他のシステム変更

スパイウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
services\{File name of dropped file}
ImagePath = %System%\regsvr32.exe /s "%System%\{random}\{random characters}.{3 random characters}"

その他

スパイウェアは、以下の不正なWebサイトにアクセスします。

http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.128.192
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.40.183
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.218.63
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.25.250
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.124.41
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.201.2
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.151.129
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.24.231
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.88.10
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.21.73
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.116.246
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.201.4
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.106.96
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.72.26
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.17.99
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.201.15
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.46.182
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.84.195
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.222.11
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.2.232
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.0.91
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.42.236
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.188.93
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.98.99
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.222.101
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.140.238
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.115.35
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.150.244
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.135.203
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.40.196
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.152.127
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.221.247
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.54.215
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.133.20
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.82.211
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.232.124
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.128.118
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.225.142
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.212.92
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.114.231
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.193.249
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.146.25
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.59.82
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.158.56
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.7.5
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.99.3
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.251.50
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.147.66
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.117.186
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.98.206
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.20.25
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.226.206
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.226.45
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.115.99
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.112.196
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.212.216
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.109.124
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.30.83
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.212.130
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.111.200
http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.246.206

対応方法

対応検索エンジン: 9.800

初回 VSAPI パターンバージョン 17.468.02

初回 VSAPI パターンリリース日 2022年3月28日

VSAPI OPR パターンバージョン 17.469.00

VSAPI OPR パターンリリース日 2022年3月29日

手順 1

Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム（OS）の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル／フォルダ／レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

「TrojanSpy.Win32.EMOTET.YXCCW」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告：レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\services\{File name of dropped file}
- ImagePath = %System%\regsvr32.exe /s "%System%\{random}\{random characters}.{3 random characters}"
In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
- {File name of dropped file} = %System%\regsvr32.exe /s "%AppDataLocal%\{random}\{random characters}.{3 random characters}"

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]

コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。 %System%\{random}\{random characters}.{3 random characters}
%AppDataLocal%\{random}\{random characters}.{3 random characters}

手順 6

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]

フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。 %System%\{random}
%AppDataLocal%\{random}

このマルウェアまたはアドウェア等が作成したフォルダの削除：

Windows 2000、XP および Server 2003 の場合：

[スタート]-[検索]-[ファイルとフォルダすべて]を選択します。
[ファイル名のすべてまたは一部]に、以下のフォルダ名を入力してください。
%System%\{random}
%AppDataLocal%\{random}
[探す場所]の一覧から[マイコンピュータ]を選択し、[検索]を押します。
検索が終了したら、フォルダを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、フォルダが完全に削除されます。
残りのフォルダに対して、このマルウェアまたはアドウェア等が作成したフォルダの削除の手順 2.）から 4.）を繰り返してください。
%System%\{random}
%AppDataLocal%\{random}
註：ファイル名の入力欄のタイトルは、Windowsのバージョンによって異なります。（例：ファイルやフォルダ名の検索の場合やファイル名のすべてまたは一部での検索）

Windows Vista、7、Server 2008、8、8.1 および Server 2012 の場合：

Windowsエクスプローラ画面を開きます。
- Windows Vista、7 および Server 2008 の場合：
  - [スタート]-[コンピューター]を選択します。
- Windows 8、8.1 および Server 2012 の場合：
  - 画面の左隅を右クリックし、[エクスプローラー]を選択します。
[コンピューターの検索]に、以下を入力します。
%System%\{random}
%AppDataLocal%\{random}
検索が終了したら、そのファイルを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、フォルダが完全に削除されます。
残りのフォルダに対して、このマルウェアまたはアドウェア等が作成したフォルダの削除の手順 2.）から 3.）を繰り返してください。
%System%\{random}
%AppDataLocal%\{random}
註：Windows 7 において上記の手順が正しく行われない場合、マイクロソフトのWebサイトをご確認ください。

手順 7

最新のバージョン（エンジン、パターンファイル）を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TrojanSpy.Win32.EMOTET.YXCCW」と検出したファイルはすべて削除してください。検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

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