
TrojanSpy.JS.REDLINE.PRL
GT:JS.Backdoor.5.94FA5AA4 (BITDEFENDER)
Windows

- マルウェアタイプ: スパイウェア/情報窃取型
- 破壊活動の有無: なし
- 暗号化:
- 感染報告の有無: はい
概要
スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
スパイウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。
スパイウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。 ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。
詳細
侵入方法
スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
インストール
スパイウェアは、以下のファイルを作成し実行します。
- %Application Data%\OFsUEelmcAJ\NvPlhiGXOZzAHBpMRIwDoXGRmmFGvq.js → dropped copy
(註:%Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)
自動実行方法
スパイウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
OFsUEelmcAJ = "%Windows%\System32\wscript.exe" "{malware path}" hiGXOZzA
感染活動
スパイウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。
バックドア活動
スパイウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。
- -7 → Updates the malware script and execute
- -6 → Uninstall itself from the system
- -5 → Exit the script
- -4 → Restart and set connected status
- -3 → Set disconnected status
- -2 → Set connected status
- -1 → Sleep
- 1 → Download file and execute from C2 then reset ping and connection state
- 2 → Execute command from C2 then reset ping and connection state
スパイウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。
- http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.{BLOCKED}.56:5219/WzbtsL
ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。
ルートキット機能
スパイウェアは、ルートキット機能を備えていません。
ダウンロード活動
スパイウェアは、以下のファイル名でダウンロードしたファイルを保存します。
- %User Temp%\{random}
(註:%User Temp%フォルダは、現在ログオンしているユーザの一時フォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)
情報漏えい
スパイウェアは、以下の情報を収集します。
- Computer Serial Number
- Total RAM
- OS Information
- User Domain
- Username
- Process List
その他
スパイウェアは、以下を実行します。
- It opens a decoy pdf in from the following URL:
- https://{BLOCKED}omd.org/uploads/2018/05/blank.pdf
マルウェアは、以下のパラメータを受け取ります。
- Accepts the following parameters:
- hiGXOZzA → immediately start connection to the C2 server
- RIwDoXGR → wait and then connect to c2 server
- --update → copy and execute malware update from c2 server then delete old copy
マルウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。
<補足>
インストール
スパイウェアは、以下のファイルを作成し実行します。
- %Application Data%\OFsUEelmcAJ\NvPlhiGXOZzAHBpMRIwDoXGRmmFGvq.js → 作成された自身のコピー
バックドア活動
スパイウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。
- -7 → マルウェアのスクリプトを更新して実行する
- -6 → 感染コンピュータからアンインストールする
- -5 → スクリプトを終了する
- -4 → 再起動して接続状態を設定する
- -3 → 切断状態を設定する
- -2 → 接続状態を設定する
- -1 → スリープ
- 1 → C&Cサーバからダウンロードしたファイルを実行後、pingおよび接続状態をリセットする
- 2 → C&Cサーバからのコマンドを実行後、pingおよび接続状態をリセットする
情報漏えい
スパイウェアは、以下の情報を収集します。
- コンピュータのシリアル番号
- RAMの総容量
- オペレーティングシステム(OS)の情報
- ユーザドメイン
- ユーザ名
- プロセスの一覧
その他
スパイウェアは、以下を実行します。
- 以下のURLに接続して、おとりの PDFファイルを開きます。
- https://{BLOCKED}omd.org/uploads/2018/05/blank.pdf
マルウェアは、以下のパラメータを受け取ります。
- 以下のパラメータを受け入れます。
- hiGXOZzA → すぐに&Cサーバへの接続を開始する
- RIwDoXGR → 待機してからC&Cサーバに接続suru
- --update → C&Cサーバからマルウェアアップデートをコピーして実行した後、古いコピーを削除する
対応方法
手順 1
Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 2
このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。
手順 3
Windowsをセーフモードで再起動します。
手順 4
以下のレジストリ値を削除します。
警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
- In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
- OFsUEelmcAJ = "%Windows%\System32\wscript.exe" {malware path} hiGXOZzA
- OFsUEelmcAJ = "%Windows%\System32\wscript.exe" {malware path} hiGXOZzA
手順 5
以下のファイルを検索し削除します。
- %Application Data%\OFsUEelmcAJ\NvPlhiGXOZzAHBpMRIwDoXGRmmFGvq.js
- %User Temp%\{random}
手順 6
以下のフォルダを検索し削除します。
- %Application Data%\OFsUEelmcAJ
手順 7
コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TrojanSpy.JS.REDLINE.PRL」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
手順 8
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TrojanSpy.JS.REDLINE.PRL」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
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