Trend Micro Security

Trojan.Win32.GULOADER.UVFTFJ

2021年3月8日
 解析者: Paul Steven Nadera   

 別名:

a variant of Win32/Injector.EORO trojan (NOD32)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

マルウェアは、バックドア活動の機能を備えていません。

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

マルウェアは、情報収集する機能を備えていません。

マルウェアは、仮想環境内で実行されると、自身の活動を終了します。


  詳細

ファイルサイズ 61,440 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2021年3月2日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, ファイルのダウンロード, メッセージボックスの表示

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • {Malware Path}\{Malware Name}.exe

マルウェアは、以下のプロセスにコードを組み込みます。

  • {Malware Path}\{Malware Name}.exe (started process)

感染活動

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

バックドア活動

マルウェアは、バックドア活動の機能を備えていません。

ルートキット機能

マルウェアは、ルートキット機能を備えていません。

ダウンロード活動

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正なファイルをダウンロードして実行します。

  • https://{BLOCKED}d.com/wi/bin_LLvtSWgtGD78.bin

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

情報漏えい

マルウェアは、情報収集する機能を備えていません。

その他

マルウェアは、仮想環境内で実行されると、自身の活動を終了します。

マルウェアは、以下を実行します。

  • Terminates itself if there are less than 12 processes running found in the system
  • Modifies the following APIs to avoid debugging:
    • ntdll_DbgBreakPoint
    • ntdll_DbgUiRemoteBreakin

マルウェアは、以下の仮想環境やサンドボックスに関連したフォルダやファイルが感染コンピュータ内に存在していないかを確認します。

  • %Program Files%\Qemu-ga\qemu-ga.exe
  • %Program Files%\qga\qga.exe

(註:%Program Files%フォルダは、デフォルトのプログラムファイルフォルダです。C:\Program Files in Windows 2000(32-bit)、Server 2003(32-bit)、XP、Vista(64-bit)、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Program Files"です。また、Windows XP(64-bit)、Vista(64-bit)、7(64-bit)、8(64-bit)、8.1(64-bit)、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Program Files(x86)" です。)

マルウェアは、自身がデバッグされていることを確認した場合、不正活動を実行しません。

マルウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。

注意: マルウェアは、以下を実行します。

  • マルウェアは、自身が仮想環境内で実行されるか、デバッグされていることを検出すると、以下のメッセージボックスを表示します。

<補足>
インストール

マルウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • {マルウェアのパス}\{マルウェアの名前}.exe

マルウェアは、以下のプロセスにコードを組み込みます。

  • {マルウェアのパス}\{マルウェアの名前}.exe (開始プロセス)

その他

マルウェアは、仮想環境内で実行されると、自身の活動を終了します。

マルウェアは、以下を実行します。

  • 感染コンピュータ内で実行されているプロセスが12個未満の場合、自身の活動を終了します。
  • デバッグを回避するために、以下のAPIに変更を加えます。
    • ntdll_DbgBreakPoint
    • ntdll_DbgUiRemoteBreakin


  対応方法

対応検索エンジン: 9.800
初回 VSAPI パターンバージョン 16.576.03
初回 VSAPI パターンリリース日 2021年3月5日
VSAPI OPR パターンバージョン 16.577.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2021年3月6日

手順 1

トレンドマイクロの機械学習型検索は、マルウェアの存在を示す兆候が確認された時点で検出し、マルウェアが実行される前にブロックします。機械学習型検索が有効になっている場合、弊社のウイルス対策製品はこのマルウェアを以下の機械学習型検出名として検出します。

      
    • Troj.Win32.TRX.XXPE50FFF041

手順 2

Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 3

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 4

「Trojan.Win32.GULOADER.UVFTFJ」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 5

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「Trojan.Win32.GULOADER.UVFTFJ」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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