Trend Micro Security

Ransom.Win32.SFILE.AA

2021年4月5日
 解析者: Paul Steven Nadera   

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: 身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

以下のファイル拡張子を持つファイルは暗号化しません。


  詳細

ファイルサイズ 304,128 bytes
メモリ常駐 はい
発見日 2021年3月25日
ペイロード ファイルの暗号化, メッセージボックスの表示

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

その他

マルウェアは、以下の拡張子をもつファイルを暗号化します。

  • All extensions except for the extensions it avoids

マルウェアは、以下を実行します。

  • Terminates processes not named the following:
    • powershell.exe
    • rundll32.exe
    • werfault.exe
    • explorer.exe
    • vmnetdhcp.exe
    • vmware-authd.exe
    • vmware-hostd.exe
    • vmware-tray.exe
    • vmware-usbarbitrator64.exe
    • vmware-usbarbitrator32.exe
    • webroot_updater.exe
    • windowsupdate.exe
    • 1vmware-usbarbitrator.exe
  • Encrypts the following drive types:
    • Fixed drive
    • Removable drive
    • Remote drive

マルウェアは、以下のパラメータを受け取ります。

  • --enable-shares -> encrypt network shares

ランサムウェアの不正活動

マルウェアは、ファイル名に以下の文字列を含むファイルの暗号化はしません。

  • autorun.inf
  • boot.ini
  • bootfont.bin
  • bootsect.bak
  • desktop.ini
  • iconcache.db
  • ntldr
  • ntuser.dat
  • ntuser.dat.log
  • ntuser.ini
  • thumbs.db
  • bootmgr
  • how_to_recover_damaged_documents.txt
  • ! cynet ransom protection(don't delete)

マルウェアは、以下のフォルダ内で確認されたファイルの暗号化はしません。

  • %windir%
  • \$RECYCLE.BIN\
  • \windows\system32\
  • \windows\syswow64\
  • \windows\system\
  • \windows\winsxs\
  • \System\msadc\
  • \Common Files\
  • \WindowsPowerShell\
  • \Program Files\Internet Explorer\
  • \Program Files\Microsoft Games\
  • \all users\microsoft\
  • \inetpub\logs\
  • :\boot\
  • :\system volume information\
  • :\drivers\
  • :\wsus\
  • \cache\
  • \cache2\
  • \far manager\
  • \ida 7.0\
  • \ida 6.8\
  • sub_42F120(&off_440BB0
  • \Temporary Internet Files\
  • \Temp\
  • $windows.~bt
  • $windows.~ws
  • \google\
  • \mozilla\
  • \tor browser\
  • \windows.old\
  • \intel\
  • \msocache\
  • \perflogs\
  • \ProgramData\Microsoft\
  • \Application Data\Microsoft\
  • \All Users\Microsoft\
  • \Roaming\Microsoft\
  • \Local\Microsoft\
  • \Local Settings\Microsoft\
  • \LocalLow\Microsoft\
  • \Common\Microsoft\
  • \Sophos\
  • \Symantec\
  • \Leaked\

マルウェアは、暗号化されたファイルのファイル名に以下の拡張子を追加します。

  • Technomous-zbtrqyd

マルウェアは、以下の内容を含む脅迫状のテキストファイルを残します。

  • {Encrypted directory}\how_to_recover_damaged_documents.txt

以下のファイル拡張子を持つファイルについては暗号化しません:

  • exe
  • dll
  • ocx
  • ani
  • cab
  • cpl
  • cur
  • diagcab
  • diagpkg
  • drv
  • hlp
  • icl
  • icns
  • ico
  • ics
  • lnk
  • idx
  • mod
  • mpa
  • msc
  • msp
  • msstyles
  • msu
  • nomedia
  • prf
  • rom
  • rtp
  • scr
  • shs
  • spl
  • sys
  • theme
  • themepack
  • deskthemepack
  • bat
  • cmd
  • url
  • mui
  • inf
  • pf
  • ntldr
  • nls
  • hta
  • ax
  • msi
  • mst
  • iso
  • technomous-zbtrqyd


  対応方法

対応検索エンジン: 9.800
初回 VSAPI パターンバージョン 16.638.03
初回 VSAPI パターンリリース日 2021年4月5日
VSAPI OPR パターンバージョン 16.639.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2021年4月6日

手順 1

トレンドマイクロの機械学習型検索は、マルウェアの存在を示す兆候が確認された時点で検出し、マルウェアが実行される前にブロックします。機械学習型検索が有効になっている場合、弊社のウイルス対策製品はこのマルウェアを以下の機械学習型検出名として検出します。

    • Troj.Win32.TRX.XXPE50FFF042

手順 2

Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 3

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 4

「Ransom.Win32.SFILE.AA」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • {Encrypted directory}\how_to_recover_damaged_documents.txt

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「Ransom.Win32.SFILE.AA」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 7

暗号化されたファイルをバックアップから復元します。


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