Trend Micro Security

Ransom.Win32.CRYPREN.C

2020年9月15日
 解析者: Mc Justine De Guzman   

 別名:

Trojan-Ransom.Win32.Crypren.ahel (KASPERSKY) ; W32/Crypren.AHEL!tr (FORTINET)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: 身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成, インターネットからのダウンロード

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。


  詳細

ファイルサイズ 78,336 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2020年8月28日
ペイロード システム情報の収集, URLまたはIPアドレスに接続, ウインドウの表示, ファイルの暗号化

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
WinWord64 = {Malware full path}

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows
Infected = 1

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows
Ransom = 0

情報漏えい

マルウェアは、以下の情報を収集します。

  • Computer Name
  • User Name
  • Number of infected files
  • Timestamp

情報収集

マルウェアは、HTTPポスト を介して、収集した情報を以下のURLに送信します。

  • hooks.{BLOCKED}k.com/services/TJJ5KPZ7Y/{BLOCKED}NSW/QkZIsP8K9rOfWVCuJEzgf9Pv

その他

マルウェアは、以下の拡張子をもつファイルを暗号化します。

  • .bmp
  • .jpg
  • .jpeg
  • .png
  • .gif
  • .mp4
  • .mpg
  • .mpeg
  • .mov
  • .mkv
  • .m2ts
  • .mp3
  • .m4a
  • .doc
  • .docx
  • .xls
  • .xlsx
  • .ppt
  • .pptx
  • .pdf
  • .txt

マルウェアは、以下を実行します。

  • It shows the following dialog box as ransom note:

マルウェアは、自身がデバッグされていることを確認した場合、不正活動を実行しません。

ランサムウェアの不正活動

マルウェアは、暗号化されたファイルのファイル名に以下の拡張子を追加します。

  • .encrypted


  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 16.226.06
初回 VSAPI パターンリリース日 2020年9月14日
VSAPI OPR パターンバージョン 16.227.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2020年9月15日

手順 1

トレンドマイクロの機械学習型検索は、マルウェアの存在を示す兆候が確認された時点で検出し、マルウェアが実行される前にブロックします。機械学習型検索が有効になっている場合、弊社のウイルス対策製品はこのマルウェアを以下の機械学習型検出名として検出します。

     
    • Troj.Win32.TRX.XXPE50FFF036

手順 2

Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 3

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • WinWord64 = {Malware full path}
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows
    • Infected = 1
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows
    • Ransom = 0

手順 6

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「Ransom.Win32.CRYPREN.C」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 7

暗号化されたファイルをバックアップから復元します。


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