Trend Micro Security

Backdoor.Win32.REMCOS.USMANEAGGD

2020年10月14日
 更新者 : Thea Patrice Tajonera

 別名:

Backdoor:Win32/Remcos.A!MTB (MICROSOFT); Backdoor.Remcos (IKARUS)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: バックドア型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。


  詳細

ファイルサイズ 86,016 bytes
メモリ常駐 なし
発見日 2019年9月2日
ペイロード ファイルの作成, ファイルの削除, 画像の表示, ファイルのダウンロード, システム情報の収集, ファイルの作成

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %User Temp%\uninstall.vbs
  • %User Temp%\restart.vbs
  • %User Temp%\update.vbs

(註:%User Temp%フォルダは、現在ログオンしているユーザの一時フォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

マルウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • %User Temp%\uninstall.vbs

(註:%User Temp%フォルダは、現在ログオンしているユーザの一時フォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • Remcos-HP2YO7

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Remcos-HP2YO7
licence = {Random}

HKEY_CURRENT_USER\Software\Remcos-HP2YO7
pth_unenc = {Malware File Path}\{Malware Filename}.exe

HKEY_CURRENT_USER\Software\Remcos-HP2YO7
v = 2.4.7 Light

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Change Desktop Wallpaper
  • Create Directory
  • Open Directory
  • Browse Directories
  • Delete Directory
  • Open File
  • Read Files
  • Rename File
  • Delete File
  • Download File
  • Upload File
  • Create File
  • Execute Files
  • Execute Shell Command
  • Open Command Prompt
  • Copy and Paste Text To and From Clipboard
  • Play, Pause, and Stop Audio
  • Play Alarm
  • Display a Window
  • Close a Window
  • Terminate Process
  • Load and Save Image
  • Empty Clipboard Data
  • Get Active Program's Window Title

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • {BLOCKED}shelp1234.{BLOCKED}s.org

情報漏えい

マルウェアは、以下の情報を収集します。

  • Windows Version
  • System Type (x32, x64)
  • User Privilege (is admin or not)
  • Computer Name
  • Username
  • Computer Memory Information (Physical and Virtual)
  • Drive Information/Types
  • Mouse Clicks
  • Keyboard Input
  • User Profile
  • Processor Architecture
  • Locale Info

その他

マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Remcos-HP2YO7

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.800
初回 VSAPI パターンバージョン 15.810.06
初回 VSAPI パターンリリース日 2020年4月17日
VSAPI OPR パターンバージョン 15.811.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2020年4月18日

手順 1

トレンドマイクロの機械学習型検索は、マルウェアの存在を示す兆候が確認された時点で検出し、マルウェアが実行される前にブロックします。機械学習型検索が有効になっている場合、弊社のウイルス対策製品はこのマルウェアを以下の機械学習型検出名として検出します。

      • Troj.Win32.TRX.XXPE50FFF034

手順 2

Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 3

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Remcos-HP2YO7
    • licence = {Random}
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Remcos-HP2YO7
    • pth_unenc = {Malware File Path}\{Malware Filename}.exe
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Remcos-HP2YO7
    • v = 2.4.7 Light

手順 5

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • HKEY_CURRENT_USER\Software\Remcos-HP2YO7

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Temp%\uninstall.vbs
  • %User Temp%\restart.vbs
  • %User Temp%\update.vbs

手順 7

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「Backdoor.Win32.REMCOS.USMANEAGGD」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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