第34回SMILE PROJECTレポート

こんにちは。第34回スマイルプロジェクトメンバーの小俣です。
2017年5月22日-23日の日程で宮城県気仙沼市、気仙沼大島へ社員9名で行ってきました。普段業務を共にする、パートナービジネス推進本部3グループのメンバーでの参加です。

●参加の目的
今を生きる1人として、震災から6年経った今、東北の現状を知る事。
ボランティア活動を通じて普段の業務や活動では気付けない領域を互いに見出し、理解を深め、よりチームが一体となる事を目的に参加しました。

●日程

22日(月)
震災語り部ツアー(気仙沼観光コンベンション協会様)
陸前高田の米沢商会様、すがとよ酒店様にて、被災体験を伺う

23日(火)
ヤマヨ水産様にてボランティア活動
タットン畑の種蒔き

24日(水)
仁屋水産様にてボランティア活動

●活動を通して

特に印象に残ったのは、米沢商店様で伺った被災の体験談でした。ヘルメットを被り、実際に被災された建物に入らせて頂き、店主の米沢様から、当時の様子を時系列に沿って、お話し頂きました。

お子様のお宮参りの当日、ご両親と従業員の方々が働かれる職場で震災に遭われ、3階建てのビルの屋上にある、両足ほどのスペースの高台の上に登り、ほんの十数センチ下まで津波が押し寄せるなか、間一髪難を逃れ、その後も、冬の凍えるような寒さの中、運良く流れ着いたポリ袋を身体に巻きつけて寒さをしのぎ、なかなか来ない救助を翌日の午後まで待ち続けられたそうです。その後無事に救助され助かりましたが、市民会館に避難されたご両親と弟さんを亡くされています。

●体験を通しての感想
被災の経験を伺うにあたり、何故つらい経験を語ろうと思われるようになったのか、また語る事ができるようになったのか、質問させて頂きたいと思っていました。ですが、実際にお話を伺う中で、“両親が亡くなった” ”弟が亡くなった”というフレーズを耳にすると、言葉で言い表せない感情と同時に、胸が詰まり、何も質問する事ができませんでした。貴重な場として、本来ご質問するべきだったのかもしれません。ただ、私にはできませんでした。

そして気づきがありました。
普段ある日常は当たり前ではなく、1日1日が大切であるという事。
被災された方々のお話を伺うと、震災のその瞬間まで当たり前に生活を送り、当たり前に仕事をし、当たり前に家族との時間を送っていたという事実を改めて実感します。

その当たり前の日常が、地震と津波という、誰も予期しない一瞬の出来事で、失われてしまったのです。今回のプロジェクトで触れ合った方々は、皆さん温かく、人を大切にされる方々でした。そうした方々が、家族、親戚、友達、ご近所さん、そして自分の家やペットを同時に失った喪失感は想像を絶するものだと思います。

今を生きる私たちは、こうした体験談を通して、今一度自分の日常を振り返り、周囲の人や物、仕事、そして何より自分自身を大切にできているか。それを見つめ直す事も、経験を無駄にしない、大切な事なのではないかと考えさせられました。

まだ東北に足を運ばれた事のない方は、ぜひ実際に自分の足で被災地を歩き、現地の方々の言葉を聞いて頂きたいと思います。きっと価値観や生き方を考える、貴重な機会になると思います。

最後に仕事の合間を縫って、お話を聞かせてくださった皆さま、本当にありがとうございました。

活動期間:2017年5月22日~2017年5月24日